アートになったロゴ【4】田名網敬一 | Numero TOKYO
Art / Feature

アートになったロゴ【4】田名網敬一

製品からメディアまで、さまざまな場面で輝くロゴ。一方、アート作品は“ここだけ”の限定性が価値になる。でも時にはアートがロゴ化、ロゴがアート化することも。アート/ロゴの境界を超えた、象徴的な作品たち。vol.4は田名網敬一。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年10月号掲載)

2019年、アディダス オリジナルスとのコラボレーション・コレクション「adicolor by Tanaami」とともに発表された作品より。 ©Keiichi Tanaami Courtesy of the artist and NANZUKA
2019年、アディダス オリジナルスとのコラボレーション・コレクション「adicolor by Tanaami」とともに発表された作品より。 ©Keiichi Tanaami Courtesy of the artist and NANZUKA

田名網敬一

『Tanaami × adidas Originals』

“アート×ファッション”は近年のトレンドだが、本シリーズには一時的なブームに終わらない力強さがある。アディダス オリジナルスのロゴマーク「トレフォイル(三つ葉)」に重ねられた表象たちは、田名網の幼少時の原体験や、胸膜炎で生死の境をさまよった際の幻や記憶を題材にして生まれたもの。その世界観がロゴと融合したヴィジョンは、半世紀以上にわたり分野を超越した活動を続けてきた田名網敬一だからこそといえよう。

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Text : Akane Naniwa Edit : Keita Fukasawa

Profile

田名網敬一(たなあみ・けいいち)Keiichi Tanaami 1936年、東京都生まれ。武蔵野美術大学在学中からポスターや雑誌のデザインを手がける傍ら、アニメーションや絵画、立体作品など、メディアやジャンルを横断した精力的な創作活動を行う。独創を極めた世界観が2001年頃を境に注目され始め、アート活動の幅を一挙に拡大。各国での個展やルイ・ヴィトン、アディダスなどブランドとのコラボレーションをはじめ、日本が誇るポップアートの巨匠としてリスペクトを集める。

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