日本にWが初登場! 感性と好奇心を刺激するホテル、W Osakaがオープン
1998年にNYで創業して以来、大胆でエネルギッシュな他にないステイを叶えるラグジュアリー・ライフスタイルホテル、W(ダブリュー)が日本に初上陸! 今年3月、大阪の南北を結ぶメインストリート、御堂筋に面した場所に世界で58番目のWとなるW Osakaがオープンした。
ブラックボックスを思わせるシンプルでスタイリッシュな外観デザインを監修したのは、大阪出身の世界的建築家、安藤忠雄氏。テーマは“大阪商人の遊び心”。表向きは控えめで物静かにしながら、内々では豪華で粋な遊びを楽しんだ大阪商人にインスピレーションを得て、黒くミニマルな外観とカラフルで華やかなインテリアというコントラストを描き出した。ビル1棟まるごとホテルという点も、なかなか他のラグジュアリーホテルにみられない特色だ。 漆黒のブラックボックスに足を踏み入れると、エントランスからWワールド全開! 折り紙や切り紙に着想を得たアライバルトンネルには、切込みを入れた円形のモチーフを約3000枚使用。取材時は春の桜をイメージしたライティングだったが、季節や旬の催事に合わせて色が変わるそう。ウエディングや貸し切りイベントの際には好みの色にカスタムすることも可能だ。
今回は、オープンから話題騒然のW Osakaについて、ルーム、フード、ウェルネスの3項目に分けてレポート。ステイによってクリエイティビティを刺激し、解放してくれるWホテルの魅力を紐解く。
■ROOM:部屋にバーカウンターやDJブース!? 遊び心あふれる客室たち
まずは気になる客室からご紹介。客室を含め、インテリアデザインを担当したのはW LondonやW Verbier(スイス)など、世界各国のWを手がけたオランダのConcrete architectural associates。鮮やかなネオンが煌めく大阪の街と文化、障子や提灯といった古きよき日本の文化から受けたインスピレーションを取り込んだデザインが特徴だ。
客室はホテルの6階から27階までに位置し、全337室。そのうち50室がスイートルームと、非常に贅沢なつくりだ。上の写真はスタンダードルーム。客室とシームレスで広々とした浴室や、壁一面の窓、窓際に備えられたミニバーさながらのカウンター&ハイスツールなど、モダンかつ大胆なデザイン。各部屋に備えられた“あるボタン”を押すと、クラブさながらの空間がうまれるのもWならでは(詳細は実際に訪れたときのお楽しみ!)。
客室のなかでも、最上階に位置し、天井高4.5m、200㎡の広さを誇るペントハウス「エクストリーム WOWペントハウス スイート」は、型破りな魅力をもつWの真骨頂。
5つの部屋(ガーデンルーム、ダイニングルーム、リビングルーム、ベッドルーム、バスルーム)からなり、リビングルームにはDJブースも! DJを入れたり、ダイニングルームでホテル内のシェフに腕を振ってもらうことも可能。家族や親しい友人と過ごすプライベートなひとときを自由にアレンジすることができる。
シャンパンボウルを模したシルバーカラーの特注バスタブも必見! 直径はなんと1.9m。ゆっくりと手足を伸ばして煌めく大阪の夜景を一望……そんな、このうえなく贅沢なバスタイムが満喫できる。
■FOOD:ミシュランシェフ監修のクリエイティブな料理から大阪ならではの“コナモン”までを網羅
旅に欠かせない要素のひとつが、食。W Osakaには、魅惑のダイニング&バー、カフェがスタンバイ。アペリティフから食後のひとときまで、移動の煩わしさを気にすることなく、ワンストップでユニークな美食体験を叶えてくれる。
最初にご紹介するのは、レセプションと同じ3階にある「LIVING ROOM(リビングルーム)」。エレベーターから降りると、Wならではのカクテル文化を象徴するバーカウンターが目に飛び込む。W Osakaのコア(心臓部)と位置づけられているダイニング&バーだ。
日本と大阪の文化に着想を得た提灯やネオンサイン、折り紙を思わせるカーテン、カラフルなソファやテーブルなどが目を引く店内には、真紅のDJブース&ステージも。毎日夕方からDJが入るほか、ゆくゆくはこのステージで大阪らしく漫才(!)のイベントが行われる予定だとか。ここではW Osakaの外観をさながらのブラックボックスをいかしたアフタヌーンティーやミクソロジーカクテル、軽食などが楽しめる。
また、リビングルーム奥にはシークレットのVIP ROOMも併設。曲線と紅白カラーがいきる空間は、日の丸をイメージしたもの。VIP ROOM専用のミニバーカウンターや、好きな言葉やメッセージが流せるサイネージを備えており、貸し切りパーティやイベントも可能。ウエディングやバースデーなど、とっておきの機会に利用するのも一考。人と集まる機会が少なくなったからこそ、自分らしくオリジナリティのあるひとときを楽しみたいもの。頼れるW Osakaチームがそんな願いにパーフェクトに応えてくれるはずだ。
同じく3階に位置するオールデイダイニング「Oh.lala…(オーララ)」では、ミシュラン2つ星と「アジアのベストレストラン50」2021年度版で8位に輝いた大阪のフレンチ「ラ・シーム」の高田裕介シェフがメニューを監修。“インターナショナルブラッセリー”と銘打ち、フレンチを基調としながらタコスやパスタ、キムチなど多国籍な要素をミックス。白、青、黒をベースに水玉をきかせたモダン&ポップな気持ちのよい空間で、フレンチベースの肩肘張らない“自由な多国籍料理”を味わうことができる。
高田シェフのレシピをもとに、二人でブラッシュアップして完成形へと仕上げるW Osaka総料理長の村山 茂シェフは「Wらしく、ここでは堅苦しさ抜きでとにかく楽しくと過ごしていただきたいと考えています。心がけているのは、食べた瞬間に“おいしい”と笑顔になっていただける料理。旬の野菜をたっぷり使ってヘルシーに仕上げているのもポイント。コースのメインに野菜料理もご用意しています。特別な機会というより、いつでも気軽にいらしてほしいですね。価格にもそれが反映されています」と語る。税・サ別でディナーコースが¥8,500〜と、ラグジュアリーホテルのディナーとしてはかなり良心的な価格設定も見逃せない。
“コナモン”の街、大阪ならではのダイニングにも注目! ホテル1階の鉄板焼「MYDO(まいど)」では、Wらしいツイストを加えたお好み焼きやたこ焼きから、黒毛和牛やあか牛など高級食材を使った鉄板焼、割烹のフルコースまでを提供。
インテリアデザインはW香港のデザインを手がけた、森田恭通氏が率いる「グラマラス」が担当。森田氏と同じく大阪出身のアーティスト、黒田征太郎氏が5日間かけて直接フリーハンドで店内全体に描きだした“LOVE&Peace”の想いを込めたアートワークも必見だ。
「MYDO」と同じく1階の御堂筋沿いには、スイーツの巨匠、ピエール・エルメとコラボレーションしたパティスリー&カフェ「MIXup(ミックスアップ)」をオープン。店内中央のオープンキッチンで専属パティシエが仕上げるできたてのスイーツをオリジナルのシャンパンやコーヒー、紅茶などとともに楽しむことができる。
■WELLNESS:楽しみながら体と美しさを磨く、Wならではのフィットネス&スパ
フィットネス施設の充実度や独自性でも高い評価を受けるW。そのコンセプトは、“DETOX. RETOX. REPEAT”。ワークアウトでデトックスし、おいしい料理や飲みものでリトックス(パワーチャージ)し、それをリピート(繰り返す)ことで心身の健康を保つという考え方だ。
もちろんW Osakaでも、この考え方がいきる設備とメニューがもりだくさん。4階に位置するフィットネスセンターでは、大阪の街をイメージしたネオンライトを取り入れたポップな空間に最新のトレーニングマシンが集結。ヨガスタジオを併設しているほか、ボクササイズのトレーニングも可能だ。
同じく4階には、ネオンライトが輝くフューチャリスティックな全長20mの屋内プールとバス、サウナ、さらにはオープンエアのデッキエリアも備えた大型のバー「WET BAR(ウェットバー)」(季節営業)を用意。食べて、飲んで、ワークアウトして、泳いで……そんな贅沢で充実したひとときを過ごすことができる。
ビューティマニアならずとも注目したいのが、Wが誇る「AWAY SPA(アウェイスパ)」。ハワイ発の「JK7」や人気のはちみつコスメ「HACCI」初のスパ用トリートメント、植物由来成分85%と話題のフランス発ネイルポリッシュ「マニキュリスト」など、厳選されたプロダクトを使ったさまざまなケア&トリートメントを網羅。頭皮トリートメントからフェイシャル、ボディスクラブ、ネイルなど、頭からつま先まで“キレイ”を磨くことができる。もちろん、カップルトリートメントも可能。パートナーとふたりで心身をブラッシュアップしてみてはいかがだろう。
以上、駆け足で紹介しても盛りだくさんのW Osaka。ここはまさに、ほかにない個性と「Whatever/Whenever(何でも/いつでもゲストの要望に応える)」で知られるオンリーワンのサービスを備えた、感性と好奇心を刺激する“大人の遊び場”。単なるステイ先に留まらず、“目的地”であることを目指すホテルならではの要素が凝縮されている。ぜひ実際に訪れて、その無二でエキサイティングな魅力を体感してほしい。
W Osaka
住所/大阪府 大阪市中央区南船場4-1-3
TEL/06-6484-5355
URL/www.marriott.co.jp/hotels/fact-sheet/travel/osaow-w-osaka/
Text : Naoko Monzen