おうちでなに描く? 絵でつながる未来 vol.2 浅野忠信
絵を描くことで、自分の中だけにある世界を広げることができる。希望や期待、喜び……すべてを未来へ託しながら今を大切に生きたい。「未来の〇〇」というテーマを設け、絵を描く才能を秘めた著名人たち7名に作品を描き下ろしてもらいました。彼らの考える未来の形を覗いてみよう! Vol.2は、浅野忠信(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年7・8月合併号掲載)
「未来の関係」 浅野忠信
──描かれた絵について
「お金が今より役割を果たさなくなり、ある種、昔の物々交換のような関係が進んだら?と考えました。すでに音楽をはじめ、さまざまなものがクラウドによって皆で共有できるようになっています。自分たちが持っている服や車、家具、食器など、あらゆるものが大きな倉庫に管理されており、必要な時に必要な人が注文をして届けてもらい、必要がなくなれば返す。そんな無駄なくすべてを共有して暮らせる社会へと進んでいます。これからは、得意な人や好きな人がやれることをやればいい。映画を作りたい人は映画を作り、車を作りたい人は車を作る、野菜を作りたい人は野菜を作る。そしてそれらにはお金がかからず、欲しい人が欲しい分だけ使ったりもらったりすることができる、お互いの力を共有しあえる社会を想像して描きました」
──どのくらい時間をかけましたか?
「20~30分」
──好きな画家やイラストレーターはいますか?
「ウィリアム・ターナー」
── その理由を教えてください。
「子どもの頃にいた世界に近い絵を描いていたので驚きました。その後、版画の作品を見てさらに好きになりました」
──どんな時に絵を描きたいと思いますか?
「いつも描きたいです」
──絵を描いている時はどんな気持ちですか?
「とても自由な気持ちです」
──描いた絵はいつもどうしていますか?
「箱に入れて保管しています」
──絵について言われていちばん嬉しかったことは?
「上手いね!」
──今後の絵について目標を教えてください。
「切手や街の標識など、日常的に触れる絵を描いてみたいです」
Edit:Saki Shibata