#STAYHOME おしゃれな人のおうち時間 file.6 山田梨詠 in ベルリン
COVID-19による、世界的なパンデミックで自粛生活が続く今日。おしゃれな人たちは家の中でどんな過ごし方をしているのだろう。シリーズ第6回目は、ベルリン在住のアーティスト、フォトグラファーの山田梨詠。楽しんでいることと、健やかに過ごすためのティップスを教えてくれた。ヒントを得て、前向きなおうち時間を過ごそう。
古本のコレクションの充実、紙粘土で手を使ってリフレッシュ
アーティスト活動をしながら、現在は大学院に在籍し、卒業試験の準備と論文に取り組んでいる山田梨詠さん。「学生なので国からの支援金はいただいていなく節約して過ごしていますが、ヴィンテージの日用品や本をネットのフリマサイトやEbayで少しずつ買い揃えて行くことが楽しみ。インゼル文庫(Insel Bücherei)を収集中で、欲しかった号を買ったばかり。1912年にドイツのライプツィヒで設立された文庫で、美しい装丁や表紙のデザインも楽しめ、コレクターも多数。内容は文学や歴史、美術など様々」最近、自粛生活で家や倉庫の整理整頓をする人が増えたせいか、ヴィンテージのいい商品が手頃な値段で出品されていることが多いそう。
ドイツの老舗、Junghansのかけ時計もゲットした。商品に前の持ち主の人から、理由があって手放すことになった理由や思入れがあったことを綴ったメッセージが添えられていることも。毎日の生活に、ストーリーがある一品が加わることに喜びを感じている。
リラックスしたい時は紙粘土をこねて、ちょっとした作品作り。お笑い芸人の 濱口優さんが作る紙粘土の作品を見て、自分も作ってみたくなったのだとか。「濱口さんが作ったお城とクリスマスツリーがきっかけです。紙粘土はやわらかくて伸びもよく、乾くのも早いですし色も塗りやすい。挨拶はハグが当たり前の国だったので、もう1ヶ月もしていない。何かに触れている と落ち着くのかもしれないですね」紙粘土をただこねてるだけで、心の落ち着きを取り戻せるのだそう。
女性リーダーの言葉からもらった勇気とカルチャーへの思い
海外での自粛生活中、友人から届くポストカードやLINE、メッセージに人との繋がりを実感し心の支えになっている。また、3月にメルケル首相が国民へ送ったスピーチにも心を打たれた。「ドイツで生活させてもらえていること、文化活動(アート)に携われていることに誇りを感じました。文化大臣が『アーティストは今、生命維持に必要不可欠な存在』だとアーティストを支援すると宣言したことも勇気をもらえました」家で過ごす時間は、文化としての芸術を今一度考え、行動するための準備期間だと思い過ごしているという。「少なからず不自由な生活ですが、できる限り家からは出ずにメルケル首相が言っていたように、皆で力を合わせて乗り越える時なんだと感じています」
Interview & Text:Aika Kawada Edit:Chiho Inoue