シャルロット・ペリアン展 @フォンダシオン ルイ・ヴィトン
パリにあるルイ•ヴィトン財団の美術館、フォンダシオン ルイ•ヴィトンにて、シャルロット・ペリアンの没後20周年を記念した展覧会が開催中。会期は、2020年2月24日(月・祝)まで。
20世紀デザインを牽引したフランスの建築家でありデザイナーのシャルロット・ペリアン(1903-99年)。1927年にサロン・ドートンヌに出品した『屋根裏のバー』がきっかけとなり、ル・コルビュジエのアトリエに入る。その後、ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレと共同制作を行い、アイコンとなる『シェーズ・ロング(寝椅子)』やアームチェアの『グランコンフォール』をはじめ数々の作品を3人で発表し、脚光を浴びた。
また、ペリアンは日本との関わりも深く、かつてル・コルビュジエのアトリエで同僚だった坂倉準三の推薦により、1940年に初来日。日本の輸出工芸指導の装飾美術顧問として日本全国をまわり、日本のデザイン界に大きな影響を与えた。ペリアン自身も日本文化に新鮮なインスピレーションを受け、日本の伝統や民藝から得た体験を自らのデザインに生かした作品を数多く残している。
本展は、「理想の住まい」、「社会参加と自然への回帰」、「日本と再構築」、「芸術と文化の統合」など、テーマごとに構成されたギャラリー1〜11におよぶ大規模な展示をとおして、芸術、建築、デザインの関係性にアプローチした作品を紹介。戦前から戦後、日本との深い関わりなど、芸術の力によってありふれた日々や世の中と新しい結び付きをつくろうとしたペリアンの軌跡をたどることができる。
まったく新しいアール・ド・ヴィーヴル(暮らしの芸術)を作り上げた、モダニティ(現代性)の先駆者、シャルロット・ペリアン。彼女が探求し続けたその美しき世界を体験しに、ぜひ足を運んでみたい。
「シャルロット・ペリアン展」
会期/開催中〜2020年2月24日(月・祝)
会場/フォンダシオン ルイ・ヴィトン
住所/8, Avenue du Mahatma Gandhi Bois de Boulogne 75116 Paris
開館時間/11:00〜20:00
※金21:00まで、土日10:00から
休館日/火
URL/jp.louisvuitton.com
Text : Akiko Kinoshita