レディのたしなみに、スカーフを
淑女たるもの、スカーフのひとつやふたつは軽やかに巻きこなしたい。今季の新作スカーフは、シルクシフォンや丈の長いストールタイプなどバリエーション豊か。変幻自在な新時代のエレガンスを、スタイリスト清水奈緒美さんによるスタイリング指南とともに。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2019年10月号掲載)
トラッド×スポーティに馴染むシルクシフォンをアシンメトリーに
スカーフ 60cm×210cmのシルクシフォンスカーフ
巻き方 首にかけて一度結ぶ。垂らした片方を結んでハーフリボンを作り、引き出した部分をたるませドレープを作る。リボンをサイドに寄せて、垂らした部分の長さを調節する。
「70年代クラシックなチェーンの柄が今年らしい一枚。シルクシフォンの長方形でこの長さは珍しいので、透け感と長さ、ひらひらしたところが際立つように結びました。垂らした先端をジャケットの丈に合わせるのがポイントです」
顔周りとバッグのハンドルでシンクロした柄に存在感あり
スカーフ 90×90cmのシルクスカーフ
巻き方 半分に折って三角形を作り、さらに折って帯状にする。頭にヘアバンドのように巻き、後頭部でクロス。そのまま首に向かって巻き、前で交差させて首の後ろで固結びをする。
「オーソドックスな90×90cmのサイズは、大きさに苦手意識がある方もいると思いますが、折ってコンパクトにすると柄の分量を調節でき、扱いやすくなりますよ。また、首周りはインナーのタートルネックの下に忍ばせるとまとまります」
ひし形をつなげて色柄ボリュームたっぷりのボウタイ巻き
スカーフ 48×114cmのひし形のカシミアシルクスカーフ2枚
巻き方 ひし形のスカーフを2枚用意し、端と端を固結びでつなげる。このとき、結び
目は小さく作る。首にかけて一巻きしたら左右の長さを揃える。中央で蝶結びにし、形を整える。
「首に巻いた部分からリボンを離して結ぶと、こなれた雰囲気に。エルメスのロサンジュ(ひし形)は、アクセサリー感覚で初心者にもトライしやすくておすすめです」
エキゾチックなヘッドスカーフは肩に流した差し色が粋
スカーフ 70×70cmのシルクスカーフと48×114cmのひし形のカシミアシルクスカーフ
巻き方 正方形のスカーフを二つ折りにして三角形を作る。真知子巻きの要領で頭にかぶり、両端を首元で交差させて、首の後ろで結ぶ。結び目でできたスペースに、三角形の先端をしまう。ひし形を上から巻き、肩で交差させて先端を前後に垂らす。
「“ヴィンテージ”シルクは、落ち着いた光沢感で使いやすいです。私はシルクツイル素材も洗濯機で洗いにかけて、馴染みやすい風合いにしたりしています」
カレとブレスレットのカラーを合わせて、手元を凛々しく
スカーフ 70×70cmのシルクスカーフ
巻き方 四つ折りにして細い帯状にする。腕に巻いて固結びにし、結び目の形を整える。スカーフの上からブレスレットを通し、結び目を腕の外側に来るようにする。
「70×70cmのスカーフは柄の出方も控えめで、小柄な方にも扱いやすいサイズ。首周り以外の部位や小物にも応用しやすいので、さまざまなアレンジが楽しめます」
リボンで華やぐバックスタイル。首元はデニムでクールに
スカーフ 13×203cm(編集部調べ)の長方形スカーフ
巻き方 スカーフをベルトループに通して背骨に向かって引き寄せ、左右の端と端を交差させて結ぶ。そのまま大きめの蝶結びにする。リボンの形と垂れた部分の分量を調節する。
「長方形のスカーフなら、手持ちのものを代用することも。スカーフの色選びはマフラーの色と同じように考えると、ワードローブに合わせやすいと思います。黒、紺、ベージュあたりだと洋服から浮かないのでスタイリングしやすいです」
※本誌P.117、ブランド表記に誤りがありました。正しくは「Tomwood」です。お詫びして、訂正いたします。
Photo:Jun Yasui Styling:Naomi Shimizu Hair:Takeshi Makeup:Ken Nakano Edit & Text:Chiho Inoue, Aika Kawada