注目のシンガーゆう姫(Young Juvenile Youth)
独自に切り開いた音楽の道
電子音楽家のJEMAPURと共に、エレクトロニック・ミュージック・ユニット「Young Juvenile Youth (YJY)」として活動するシンガーのゆう姫(Yuki)にインタビュー。
2016年は音楽をキュレーションしていく年に
──これからのことについてもお聞きしたいのですが、憧れ、またはなりたい女性像はありますか?
「憧れの女性は…(少し考えて)やっぱり母親かな。彼女の存在は私にとって大きすぎる。母性も父性も兼ね揃えたような人だから、偉大すぎて…なれないかな。あとはなりたいという願望とはちょっと違うけど、声が高くてかわいい女性をプロデュースしてみたいという願望はあります。自分とはまったく違うタイプの女性だからこそ、興味がある」
──今年YJYとして挑戦したいこととは?
「自分たちがキュレーションする、色んなアーティストを集めたイベントを企画しようとしています。プレイヤーがキュレーターになるイベントってあまりないなって思うんです。さっき話したことに繋がるんだけど、ライブをもっと、アートギャラリーみたいにしていきたい。一人で来ても大丈夫。一人でも、思う存分に楽しめるイベントにするつもりなので! 参加するアーティストは、もしかしたら海外の人たちになるかもしれないし」
──国外での活動も視野に入れているのでしょうか。
「海外での活動は絶対必要だと思っています。音楽を楽しむカルチャーが確立している国でのパフォーマンスって、やっている側も楽しいんですよね、きっと。新しいものを受け入れてくれるし、ダメなものはダメ、いいものはいいってちゃんとダイレクトに反応が返ってくる。でも、これも絶対に決めていることだけど、最終的にはきちんと日本に帰ってきます。日本に戻って来られない音楽だったら、私たちがやっていることって意味がないと思うので」
──それはなぜ?
「大きなことを言ってしまうと、日本の音楽シーンにニューフェーズを巻き起こしたいって思っているんです! そのためには日本をベースに活動を続けていかないと。私たちがやっている『歌の付いたエレクトロニックミュージック』っていうジャンルが、メジャーと戦える位置になって欲しいから。というか、メジャーな音楽もそうじゃない音楽もどちらもあったほうがいいと思うんです。ただそれが上下とか大小とかじゃなくて、同じフィールドの中にあるということを目指したい。そのほうが絶対楽しい。壮大な夢かもしれないけれど、絶対に叶うものだと思っています。だって、本当に気持ちがいい音楽だから。私がいいって言ったものは、いいんだもの」
──ゆう姫さんご自身の今年の目標は?
「うーん、そうですね。私さみしがり屋なくせに恥ずかしがり屋なんですよ。だからなかなか新しく友達を作るってことが苦手で(笑)。でもそこを突破して生まれる波長があるって分かってきたから、友達がほしい。自分の範疇外にいる、色んな刺激をし合えるような友達を作りたいなって。今はそんなことを思っています」
ワンピース ¥189,000/Vika Gazinskaya バングル ¥42,000/Eddie Borgo(リステア 03-5413-3708) ネックレス ¥26,000、ブーツ¥45,000/ともにG.V.G.V.(k3 オフィス 03-3464-5357)
Works
『Hive/In Blue-EP』
前作『Animation』より約1年振りの新曲を配信限定第一弾作品として2016年5月27日にリリース。同時にアーティスト公式サイト「yjymusic.com」もリニューアルし、この新曲の試聴が可能になっている。先鋭的トラックメイキングとメロディアスなボーカルで紡がれたオリジナル曲に加え、現在進行形のインターネット・アンダーグラウンドシーンにおいて特異な支持を集めるYoshitaka Hikawa、さらにリミックスすることを自ら名乗り出たというベルリンの名門エレクトロニック・ミュージック・レーベル「raster-noton(ラスターノートン)」創始者の一人、Frank Bretschneiderがリミキサーとして参加。
01. Hive
02. In Blue
03. In Blue (Yoshitaka Hikawa Remix)
04. In Blue (Berlin Spring Remix by Frank Bretschneider)
‘Hive / In Blue’ will be released from U/M/A/A on 5/27 via iTunes Music Store.
More info: http://yjymusic.com
クリエイティブな女性を応援する
ルイーザ・コアントローが残したものとは?
Photos:Akihito Igarashi(TRON)
Styling:Motoko Hayashi
Hair & Make:Tomomi Fukuchi
Interview&Text:Etsuko Soeda
Edit:Yukiko Shinmura