マジすか!?『レッドブル・ミュージック・アカデミー東京2014』 | Numero TOKYO - Part 3
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マジすか!?
『レッドブル・ミュージック・アカデミー東京2014』

“生徒” から “先生” まで、個性もキャラクターも問答無用でズビズバな異才たちが、海外勢だけでもなんと100名以上も東京に集結。 では、彼らは何をするのかというと、RBMAの東京拠点でレクチャーやセッションを行う……ところまでは確かに “学校”っぽいとして、問題はそこから。 EYƎ(ボアダムス)、池田亮司、大友良英、DJ KRUSH×雅楽奏者らによる特別編成、灰野敬二、真鍋大度(ライゾマティクス)から、ゲーム音楽のレジェンドたちまで、日本が誇る天才・奇才アーティストたち数十名を招集し、都内各所の音楽ホールやイベント会場、カラオケ館新宿店(!?)、東京国立博物館などでライブやDJ、パフォーマンス、アート展示などを繰り広げながら、全力で来日勢を迎え撃つ。 ようするにこれは、音楽×カルチャーの “ようこそ先輩! 超★課外授業 オールスター感謝祭 1ヶ月間スペシャル in 東京” とでもいうべき、エクストリームすぎるマッシュアップの催しなのだ。 続いては、数十本のイベントの中から、見どころをかいつまんでご紹介……!
キタか!?『レッドブル・ミュージック・アカデミー東京2014』
キタか!?『レッドブル・ミュージック・アカデミー東京2014』
まずは、10月中に開催される前半戦から。 めくるめく怒濤の1ヶ月の幕開けを飾るのは、ケリー・チャンドラー。ディープハウス好きなら名前だけで白メシ3杯はイケるビッグネームが、“土俵入り” と称して代官山AIRに降臨する。 日本の音楽のルーツに真っ向勝負を挑むのが、DJ KRUSHと和太鼓、尺八、雅楽奏者らの和匠たち。建築家・谷口吉生が設計した上野の東京国立博物館 法隆寺宝物館の中庭で、魂を震わすスペクタクルを堪能しよう。 日本の音楽文化を象徴するカラオケボックスを舞台に、東京カルチャーを牽引する異能者たちのパフォーマンスを世界配信する企画「ロスト・イン・カラオケ」。映画『ロスト・イン・トランスレーション』さながらに、カラオケ館 新宿店の7部屋をジャックし、ハウス、ヒップホップ、ジューク/フットワーク、なんでもありのネットレーベル系まで、音楽ジャンルのタコツボをぶち抜いた暴れダコ祭りの一部始終がライブストリーミングされる。 そして、現代日本の音楽シーンを代表する作曲家にして即興演奏家、昨年はNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の音楽でも注目を集めた大友良英。専門学校HAL東京コクーンタワーのホールでソファにくつろぎながら、自身のエピソードやインスピレーションを開陳する。

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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