肌のハリや小ジワが気になり始めたら。初めてのリジュラン注射 vol.1 医師が解説する基礎知識
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肌のハリや小ジワが気になり始めたら。初めてのリジュラン注射 vol.1 医師が解説する基礎知識

季節の変わり目になると、肌の乾燥や小ジワ、ハリ不足が気になってくるもの。鏡を見るたびに「あれ、なんだか老けて見える?」と感じることが増え、そろそろ根本的なケアが必要かも……と思い始めました。そこで今回注目したのが、肌の自己回復力を高めると話題の“リジュラン注射”。

以前から信頼を寄せている「TAKAMI CLINIC」なら安心して相談できるはず、と足を運びました。そこで、今回はリジュラン注射についての基本から実際の施術体験まで、全2回でお届け。前編では、「TAKAMI CLINIC」副院長で美容皮膚科医の山屋雅美先生に、施術前に知っておきたい基礎知識を伺いました。

「TAKAMI CLINIC」副院長の山屋雅美先生
「TAKAMI CLINIC」副院長の山屋雅美先生

Q1. ここ最近よく耳にするようになったリジュラン注射。そもそもリジュランとは、どのような薬剤なのでしょうか?

「リジュラン注射」は、肌そのものを根本から若返らせる「肌育」を目的とした新しいアプローチの美容施術です。まず知っておきたいのは、「リジュラン」は成分名ではなく、韓国の製薬会社が製造する薬剤の「商品名」です。

■ 主成分は「ポリヌクレオチド(PN)」

リジュランの主成分は「ポリヌクレオチド(PN)」と呼ばれるもので、サーモンのDNAから抽出されています。 人のDNAと非常に似た構造を持つため、アレルギー反応などのリスクが低く、体に馴染みやすいのが大きな特徴です。

※類似の薬剤は「PN注射」などと呼ばれますが、「リジュラン」と名乗れるのはこの韓国の製薬会社の製品のみです。

(左)リジュランHB (右)リジュランi
(左)リジュランHB (右)リジュランi

ポリヌクレオチド(PN)の主な特徴と働き:
生体適合性: サーモン由来の成分で、人体のDNAに類似しているため、アレルギーのリスクが低いです。
線維芽細胞の活性化: コラーゲンやエラスチンの生成を助け、肌にハリと弾力をもたらします。
肌の自己修復: 肌のキメを整え、潤いを与えることで、内側から若々しい状態を保ちます。
多用途: ヨーロッパなどで傷跡や炎症の治療に用いられてきた成分です。

Q2. ボトックス注射や、ヒアルロン酸注射との違いはなんでしょうか。

ボトックス注射は、表情筋の動きを抑えることでシワの出現を防ぐ治療です。ヒアルロン酸注射は、架橋したヒアルロン酸製剤を皮下に注入してボリュームを補うことでシワや凹みを目立たなくする治療です。

一方、リジュラン注射は、肌の自己再生能力を高めることで、肌そのものを根本から若返らせ、シワを改善していく治療です。単なる保湿やボリュームアップとは異なり、肌質そのものを底上げすることがリジュラン注射の特徴です。

Q3.どのようなお悩みを抱える方に特におすすめの治療なのでしょうか。

・肌全体のハリや弾力不足が気になる
・目元や口元の小じわ(ちりめんじわ)を改善したい
・肌が乾燥しやすく、キメが乱れている
・表情を作らなくても刻まれてしまったシワを改善したい
・肌の老化を根本からケアしたい

このようなお悩みを抱える方におすすめの施術です。

Q4. 効果の持続期間はどのくらいが目安でしょうか。また、理想的な施術間隔についても教えてください。

リジュラン注射は、ヒアルロン酸のように「注入した物質がそこにある間だけ効果がある」、ボトックス注射のように「筋肉の動きを抑制できる間だけ効果がある」というものではなく、肌の自己再生能力を高める「肌育治療」です。そのため、効果の現れ方や施術間隔は少し異なります。

リジュランは肌質改善型の治療のため、徐々に効果が現れます。
継続的に施術することで、肌の基礎力(ハリ・弾力・水分保持)を底上げし、若々しい状態を長く保つことができます。目安としては、2〜3週間に1回のペースで、3〜4回施術を継続すると、より効果を実感しやすくなります。

Q5. 注入治療と聞くと、腫れや赤みなどのダウンタイムが気になる方も多いと思います。リジュラン注射の場合、どの程度のダウンタイムがあるのでしょうか。

施術直後は赤みや腫れが強く出ることがありますが、多くの場合は1時間ほどで落ち着きます。また、注入部位に赤みや浮腫、痒みや痛みを伴うこともありますが、こちらは通常1週間程度で改善します。稀に内出血が起こる場合もありますが、1~2週間ほどでおさまります(いずれも個人差があります)。

TAKAMI CLINIC
美容皮膚科タカミクリニック
住所/東京都港区南青山3-18-5 モンテプラザ2F・3F・4F
TEL/03-5414-6000(受付時間10:00〜20:00)
完全予約制
https://takamiclinic.or.jp/

Profile

新藤友紀子Yukiko Shinto ウェブ・コンテンツ・ディレクター。女性ファッション誌のウェブ編集などを経て2018年『Numero TOKYO』に参加。ファッションをはじめ、カルチャーやライフスタイルなど興味の赴くまま取材。Numero.jpでは連載「パン野ゆりのぶらりパン歩き」「パントビスコの不都合研究所」やスイーツの記事などを中心に担当している。最近は韓国ドラマやK-POPに目覚め、失われた青春を取り戻すかのように沼り中。
 

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