人生で一度は泊まってみたい、NY「ザ カーライル ローズウッド ホテル」で美食体験〈後編〉 | Numero TOKYO
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人生で一度は泊まってみたい、NY「ザ カーライル ローズウッド ホテル」で美食体験〈後編〉

世界21カ国で、唯一無二のラグジュアリーホテルやリゾートを30軒以上展開しているローズウッド ホテルズ&リゾーツ。まもなく日本初進出となるローズウッド宮古島の開業が控えています。今回、そんなローズウッド コレクションの一つ、ニューヨークの伝説的な「ザ カーライル ローズウッド ホテル」にステイ。前編に続き、後編はホテルのレストラン&バーをレポートします。

ダウリングス・アット・ザ・カーライル(Dowling’s at The Carlyle)
ダウリングス・アット・ザ・カーライル(Dowling’s at The Carlyle)

ホテル内には全部で4つの飲食店があります。その中でも今回はレストラン「ダウリングス・アット・ザ・カーライル(Dowling’s at The Carlyle)」と老舗ジャズバー「ベーメルマンス・バー(Bemelmans Bar)」を体験しました。

古き良きニューヨーク名物をアレンジ
アートに囲まれたレストラン

2021年10月にオープンした「ダウリングス・アット・ザ・カーライル」。レストラン名は1940年代にホテルを購入後、オーナーとしてカーライルをセレブリティの間で一躍有名にしたことに貢献した、ロバート・ウィトル・ダウリングという人物にちなんで名付けられたそう。店内は、客室のリデザインも手がけたトニー・チースタジオが内装を担当し、スタイリッシュでムードたっぷり。なんと、壁には200点もの絵画が飾られているそう。

奥の半個室にはミラーの壁や瀟洒なシャンデリアが飾られていて、うっとり。店内にディスプレイされているアートのリストを見せていただくと、多種多様なアーティストの作品がありました。作風もタッチもさまざまなのに、絶妙なバランスで成り立っている唯一無二の空間です。

さて、ここで楽しめるのが、タイムレスなNYの定番料理や昔の料理をカーライル流に再解釈したメニュー。アラカルトでオーダーでき、しっかり食事をしたい人にも、お酒とアペタイザーでちょっとエンジンをかけたい人にもおすすめです。私は一人だったのですが、量やメニューの構成なども相談に乗っていただき、さすがのホスピタリティでした。

Jackie O $30
Jackie O $30

まずはカクテルから。「Jackie O」と名付けられた、きれいなピンク色に染まったカーライルのシグネチャー的一杯。ウォッカをベースにブラッドオレンジやマンゴー、パッションフルーツジュースをインフューズしたリキュール、ライムジュース、シャンパンなどを合わせた華やかな味わいです。ホテルの常連客だったジャクリーン・ケネディに思いを馳せます。

Half Dozen East Coast Oysters $32
Half Dozen East Coast Oysters $32

ニューヨークといえばオイスター。こちらはアメリカ東海岸で獲れた生牡蠣です。ミネラルたっぷりな海の恵みが口いっぱいに。日本酒と生姜を使った自家製のソースがさっぱりとして美味! 他にスターターとしてシュリンプカクテルやガスパチョ、サーモンの料理などがありました。

続いて、レストランのシグネチャーメニューである、テーブルサイドで調理する「ステーキ ダイアン」。もともと20世紀のアメリカで流行した料理だそうです。

テーブルの前で調理してくれるパトリックさん。バターを使ってじっくり火を入れていき、マッシュルームやディジョンマスタードなどが入ったソースを作っていきます。

仕上げにコニャックでフランベすると、炎が盛大に燃え上がる迫力のパフォーマンス!

Steak Diane $72 Whipped Potatoes $16
Steak Diane $72 Whipped Potatoes $16

柔らかいお肉に、このソースが味わい深く絶品。赤ワインによく合います。サイドには、おすすめしていただいたマッシュドポテトを選びました。

New York Style Cheesecake $22
New York Style Cheesecake $22

デザートはチーズケーキを。NYチーズケーキといえば、ずっしりと重いものを想像するのですが、こちらはキウイやパッションフルーツが添えられ、酸味がアクセントになって、お腹いっぱいでも食べられます。定番を洗練させた絶妙な匙加減に、さすがの一言です。

ジャズの生演奏とともに一杯
アッパーイーストサイドの社交場

ディナーの後はバーへ。1947年の開業以来、数々の有名なジャズアーティストが訪れ、伝説的なバーとして知られる「ベーメルマンス・バー」。壁には、児童書の『マドレーヌ』シリーズを手がけた作家でルドウィッヒ・ベーメルマンスによるイラストが描かれています。温かみのある筆致で、セントラルパークの四季が壁一面に。

店内にはピアノが置かれ、毎日生演奏が行われています。私が訪れた日も、ジャズトリオによる演奏に耳を傾けながら、カクテルをいただきました。ジャズの音色とお客さんたちの話し声が調和し、居心地の良いムードを作っています。

この日は平日でしたが、ほぼ満席。大盛況です。カクテルは、マティーニのセレクションが豊富で、シグネチャーカクテルもネーミングから心惹かれるものばかり。「When Jackie met Audrey」なんていうカクテルもありました(気になる!)。

ニューヨークでバーに行くのは敷居が高いと感じる人も多いと思いますが、ホテルのバーならなんだか安心感がありませんか? 一人で過ごしていると、つい携帯の画面ばかり見てしまいがちですが、このバーに来ると今この瞬間を感じたい!と素敵な時間が過ごせました。観光客のみならずニューヨーカーで賑わっているので、席の予約をおすすめします。

レストランもバーも宿泊せずとも利用可能なので、ニューヨークに来たらぜひ訪れてみてほしいです。

The Carlyle, A Rosewood Hotel
住所/35 E 76th St, New York, NY 10021, USA
TEL/+1 212-744-1600
URL/www.rosewoodhotels.com/en/the-carlyle-new-york

 

Profile

新藤友紀子Yukiko Shinto ウェブ・エディター。女性ファッション誌のウェブ編集などを経て2018年『Numero TOKYO』に参加。ファッションをはじめ、カルチャーやライフスタイルなど興味の赴くまま取材。Numero.jpでは連載「パン野ゆりのぶらりパン歩き」「パントビスコの不都合研究所」やスイーツの記事などを中心に担当している。最近は韓国ドラマやK-POPに目覚め、失われた青春を取り戻すかのように沼り中。

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