一生に一度は泊まってみたい、憧れのラッフルズ シンガポールに弾丸ステイ | Numero TOKYO
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一生に一度は泊まってみたい、憧れのラッフルズ シンガポールに弾丸ステイ


1887年に誕生したラッフルズ シンガポールは、貴重な19世紀のコロニアル様式を今に残すラグジュアリーホテル。優雅な建築美や、バトラーサービスに代表される最上級のホスピタリティで、多くのゲストを魅了してきました。

いつか一度は泊まってみたいバケットリスト上位に入っていましたが、この春弾丸ステイが叶ったので、レポートします。

コロニアルなムードはそのままに。改装を経た新生ラッフルズ シンガポール


シンガポールには深夜便で到着し、ホテルに着いたのも1時を回っていましたが、レセプショニストの方の温かく迅速な対応でスムーズにチェックイン。最初から一流のサービスを感じました。


ホテルに一歩足を踏み入れ見上げると、この華麗なシャンデリアがお出迎え! こちらは2019年に改装オープンした際に新しく飾られたそう。ロビーから非日常の世界が広がっています。

全室スイート、配慮の行き届いたバトラー サービスで優雅な滞在を


115室からなる客室は、全室スイートルーム。すべてのお部屋に専属のバトラーさんがついており、どんなリクエストにもきめ細やかく応えてくれます。この日も深夜にも関わらず、担当のバトラーさんが挨拶に来てくださりお部屋について説明してくれました。


コロニアルな内装の部屋は、邸宅に招かれたように寛げる空間。とにかく天井が高い! 広い! リゾートムードが漂います。客室も2019年にすべて改装済みです。

フレーム付きのベッドが素敵。


バスルームも広々。ヴィクトリア調のデザインがエレガントです。


プラナカンタイルの床に置かれたバスタブが可愛すぎる! シャワールームもあります。


バスアメニティはロンドンのパフューマリー、Ormonde Jayne(オーモンド・ジェーン)がラッフルズ シンガポールのために作ったオリジナル。


こちらのレザー製の棚には、食器類やドリンク、ナッツなどが収納されており、自由にいただいてOK。


テーブルにはウェルカムフルーツが。部屋のカードキーはレザーに包まれていたのも素敵でした。


バトラーさんにお願いがあるときは、部屋のiPadで連絡可能。日本語表示もあり、ワンタッチで助かります。

翌朝は、「ティフィン ルーム」でブッフェスタイルの朝食をいただきました。ホテルで最も長い歴史を持ち、ランチとディナーには北インド料理をするレストランです。

ティフィン(Tiffin)とはインドの伝統的なお弁当箱のこと。店内にたくさん飾られていました。このお弁当箱に入ったコースもあるそうですよ。

ディスプレイも華やかで品数も充実!

シンガポール名物のカヤジャムを使ったデニッシュも。

メインは名物のラッフルズ オムレツをチョイス。ふわふわ、ふっくらした卵にほんのりスパイスがアクセントになっていてとっても美味でした。

朝食後にホテルを散策。客室の前にはテーブルが置いてあり、ここで本を読んでいる方も。中庭の緑が南国ムードたっぷりです。

ホテルには12室のパーソナリティ スイートと呼ばれる部屋があり、かつて宿泊したことのある著名人にちなんで名付けられています。私が見つけたのは、エリザベス・テイラーとチリの詩人であるパブロ・ネルーダ。

他にも、サマセット・モーム、チャーリー・チャップリン、エヴァ・ガードナーなどの部屋があるそう。それぞれのゲストにちなんだ品々が飾られているそうで、いつか泊まってみたい…。

館内はどこを切り取っても絵になります(ため息)。

お土産ショップ「ラッフルズブティック」にも立ち寄りました、名物のカヤジャムやパイナップルケーキ、お茶などの食品から雑貨まで、充実の品揃え。

こちらはライブラリー。アーチ型の柱や額の飾り方など、すべてがおしゃれすぎる…!

プールもあります。なんと、このプールは海水なのだそうです。わざわざ海から運んできたそうですよ。

伝統のアフタヌーンティーで贅沢な時間を堪能

午後は、グランドロビーでアフタヌーンティーをいただきました。シルバーのスタンドに盛られたクラシックなスタイルです。

焼き立てをその場でサーブしてくれるホテルメイドのスコーンは、プレーン、レーズン、ベーコンチーズの3種類。ふっくらした生地がとても好みでした。クロテッドクリームと、ローズペタルのジャムを添えて。

サンドイッチは、チキン、卵、ツナ、イカ墨生地にはスモークサーモン、カレー風味のパンには蟹のほぐし身を挟んだ、バラエティのある5種類。

4種の柑橘を使ったパウンドケーキ、ストロベリーバナナチーズケーキ、ピスタチオのムースケーキなど、見た目も味も繊細なスイーツたち。

コーヒーキャラメルタルトや、フルーティなカカオを使ったエクレアも。すべて上品で洗練された味わいです。

紅茶はマリアージュフレールです。香りの良さに癒されます。

午後は、宿泊者のみが参加できるヒストリーツアーにジョインさせていただきました。ホテルのことならなんでも聞いて!という生き字引のようなホテルのヒストリアン、ロズリーさんのガイドのもと、館内を巡りながら知られざるお話をたくさん教えていただきました。

ロズリーさんが本当におしゃべり上手! 136年の歴史ですから、エピソードに事欠くことがありません。ホテル専属の歴史家がいるなんて、さすがですよね。欧米からいらっしゃった参加者の方たちとも交流でき、有意義な時間でした。

ツアーの最後は、「Hall of Fame」と呼ばれる、これまでに宿泊したセレブリティたちの写真が飾られたギャラリーへ。マイケル・ジャクソンの写真には、当時バトラーを担当したロズリーさんの姿が写っていました(写真右)。

名物カクテルで乾杯! ロング バーで過ごす異国情緒溢れる夜

シンガポールに来たら、これは外せない! ラッフルズ シンガポール発祥のカクテル「シンガポール スリング」を飲まなければ、と連日超満員のロング バーへ。

床にピーナッツの殻を落として食べるのが流儀です。

1915年に誕生したシンガポール スリングは、当時女性が人前でお酒を飲むことがエチケット違反とみなされていたため、フルーツパンチに似せたピンク色のカクテルとして発案されたそう。ドライジンをベースに、ベネディクティン、キュラソー、パイナップルジュース、ライムジュース、ビターズなどを使った、トロピカルな風味です。ラッフルズ シンガポールに来たら、並んででも飲みたい!

翌朝の帰国便は早朝だったのですが、モーニングコールの後、部屋にコーヒーまで手配してくださり、心温まるホスピタリティに感激。あっという間の滞在でしたが、十分に満喫できました。またいつか戻って来ることが夢です!

Raffles Singapore
住所/1 Beach Road 189673 Singapore, Singapore
TEL/+(65) 6337 1886
URL/www.raffles.jp/singapore/

Profile

新藤友紀子Yukiko Shinto ウェブ・エディター。女性ファッション誌のウェブ編集などを経て2018年『Numero TOKYO』に参加。ファッションをはじめ、カルチャーやライフスタイルなど興味の赴くまま取材。Numero.jpでは連載「パン野ゆりのぶらりパン歩き」「パントビスコの不都合研究所」やスイーツの記事などを中心に担当している。最近は韓国ドラマやK-POPに目覚め、失われた青春を取り戻すかのように沼り中。

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