usagi bon ごはん vol.61 浅利とノビルの佃煮 | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.61 浅利とノビルの佃煮

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第61回は、浅利とノビルの佃煮 。

浅利とノビルの佃煮

生きたアサリを使うと塩をしなくても海の香りや塩気があるので美味しくなります。ノビルが無ければ、らっきょうやネギ、にら、ニンニクなどでも代用可能です。

【材料】 4人分
アサリ大 20 個
ノビル 又はアサツキ 適量
日本酒 50ml
醤油 大さじ1
きび砂糖 大さじ2
ゴマ油 大さじ 3
精製していない塩 少々

【作り方】
1. 砂出ししたアサリの殻を擦り付けるように洗う。
2. 1を鍋に入れ、日本酒を入れ、蓋をして中火で蒸し煮にする。
3. 2の浅利の口が開いたら、身を取り出しておく。
4. ノビルは葉は刻み、玉は根を落としておく。
5. 2の鍋にゴマ油を入れノビルの玉、刻んだ葉をさっと炒め、アサリ、醤油、きび砂糖で炒め煮にする。

初夏の思い出

子供の頃、春から夏にかけて潮干狩りに行った事を思い出す。記憶の中では、千葉の九十九里浜に借りていた家、もちろん親が。ビーチに出て泳いだりの合間に発見した遊びが浅利採り。

両足でツイストしてダンスするように動かしていると、足裏にちょっと当たる感覚が来る。足下を見ると、そこにはちゃんと数個の浅利があった。弟や従兄弟達と、その踊りの面白さと、ドンドン採れるのが嬉しくて、夕方ごはん前に親達が迎えに来るまで夢中にバケツ一杯永遠に採っていた記憶がある。そして、ボンゴレスパゲティーや、翌朝の朝の味噌汁で柔らかな身と、独特な汁の美味を堪能するのだが、たまに「ジャリ」っと砂付きに当たると、母や叔母に文句を笑いながらいった。

フランスでは、Palourdes。パリでは日本の人ほど食べないけれど、南に行けばイタリア、スペイン、ポルトガル同様にポピュラーな人気ものだ。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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