INI木村柾哉×M!LK山中柔太朗インタビュー「音楽番組より先に映画で共演するとは思わなかった」
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INI木村柾哉×M!LK山中柔太朗インタビュー「音楽番組より先に映画で共演するとは思わなかった」

旬な俳優、アーティストやクリエイターが登場し、「ONとOFF」をテーマに自身のクリエイションについて語る連載「Talks」。vol.118は木村柾哉と山中柔太朗にインタビュー。

映画『あたしの!』で初共演を果たした木村柾哉(INI)と山中柔太朗(M!LK)。『ヒロイン失格』や『センセイ君主』で知られる幸田もも子の漫画を原作にした青春ラブコメで、二人が演じたのは学校イチの超人気者・御共直己(みともなおみ)と、その親友・成田葵央(なりたあお)。ともにダンス&ボーカルグループで活躍する彼らは、デビュー前に「ダンスの先生」と「生徒」という関係だった過去があるという。「音楽番組で共演するより先に映画で共演するとは」と笑う、撮影の舞台裏と知られざる二人の絆に迫った。

「先生」と「生徒」だった二人が初共演

──木村さんは『あたしの!』で映画初出演にして初主演を務められました。出演が決まった時の率直な感想は?

木村「めちゃめちゃ嬉しかったです。小学生の頃に道徳の授業で“将来の夢は俳優”って書いたことがあったんです。もともと興味があった分、本当に自分が演じる側を務められるのか不安もありましたが、真摯に取り組もうと思いました。27歳なので高校生役を演じるとは思ってもみなかったですけど(笑)。作品を通して高校時代の青春を思い出しました」

──木村さんはデビュー前のダンサー時代、山中さんのダンスの先生をしていた経験があるそうですが、共演と知っていかがでしたか?

木村「びっくりしました! もちろんお互いのことは覚えていたけど、会うのは久々だったしね」

山中「僕にとって柾哉くんはずっと“先生”のイメージ。お互いがグループとしてデビューしてからは、音楽番組で共演するかもしれないなとは思っていたけれど、まさか映画での共演が先だとは思わなくてびっくりしましたが、めちゃくちゃ嬉しかったです。この作品は僕にとって初めての映画の撮影でもあったので、頑張らなきゃと思って臨みました」

──木村さんは“全女子の学校に来るモチベーション”になっている人気者の直己を、山中さんはクールなイケメンの成田を演じられましたが、役に抱いた印象は?

木村「直己は現実にはなかなかいなそうなキャラクターですよね。本当にすべてが完璧で、出会った人を好きにさせてしまう魅力がある。完璧なキャラクターを再現できるかはプレッシャーもありました」

山中「原作の幸田先生曰く、実際に直己のような完璧な人が学生時代にいたらしいんです。実体験と聞いて驚きました」

木村「とにかく原作を読み込んで自分に落とし込みました。直己を深掘りしていくにつれて、ミステリアスな部分は若干自分と似ていると思ったんです。よくINIのメンバーからも言われているので」

山中「柾哉くんが演じたからこそ直己の魅力が際立ったと思います。僕が演じた成田はすごく優しくて、周りのことを見て動ける人。僕自身も普段から意識しているので演じやすかったです。ただ、テンション高くボケる部分はちょっと難しかった。渡邉(美穂)さんが直己に恋するヒロインのあこ子をパワフルに演じてくれたので、僕も成田として返し甲斐がありました。二人のコミカルなやりとりもぜひ楽しんでもらえたら」

──現場で刺激を受けたことや、助けられたことは?

木村「もう柔太朗くんの存在自体が助けでした。撮影中は緊張もあったけど、同じ空間にいるとなぜか和むんです。落ち着いて臨めたのでありがたかったです」

山中「嬉しいです。僕も頑張らないといけないなと刺激を受けました。そういえば、撮影中は体を鍛えないようにしているって言っていましたよね?」

木村「原作の直己は体の線が細いので、筋肉がついていると印象が変わっちゃうなと思って。食事制限は意識しました」

──劇中では親友役でしたが、普段はやっぱり先生と生徒という関係性が抜けないのでしょうか?

山中「そうですね。当時は柾哉先生って呼んでいたんですけど、結構スパルタだったんですよ。今じゃ考えられないですよね。多分僕の事務所のマネージャーさんが『厳しく指導してくれ』とお願いしていたんだと思うんですが、体幹トレーニング中も『もっとしっかりやれ!』みたいな(笑)。INIでデビューした姿を見て『素顔はこんなに柔らかい人だったんだ』とびっくりしました」

木村「指導していた子たちはみんな、INIでの僕を知ってびっくりしていると思います。当時僕は20歳くらいで、柔太朗くんたちは10代前半。目を光らせてスパルタに指導しなきゃいけない状況だったので、みんなからどんな印象で見られているんだろうって、実は気にしていたんです」

山中「そうだったんだ! 僕は生徒の中で一番年上だったこともあり、頑張っていたことを覚えています」

木村「みんな若いから騒いだりふざけたりすることもあったけど、柔太朗くんはひたむきに黙々と取り組んでいたのが印象的」

山中「実は僕、柾哉くんがレッスンで考えてくれた振り付けでM!LKのオーディションに受かったんです」

木村「この話は映画の撮影中に初めて知ったんですが、めっちゃ嬉しかったです」

山中「昔の動画を掘り起こしてダンス動画を一緒に見ました。今見たらすごい下手でしたけど」

木村「いやいや、僕も当時独特な振り付けだったから(笑)」

いま、お互いに相談してみたいことは?

──プライベートについても教えてください。映画に登場する4人(完璧なイケメンの直己、頼れる相談役の成田、天真爛漫なあこ子、あざとい充希)の中で、個人的に魅力を感じるキャラクターは?

山中「僕は意外と充希みたいなあざといタイプに惹かれちゃうかもしれません。映画では素直になれない充希の複雑な内面が描かれますが、そういう意外な一面を知ると『力になってあげたい』と思うかも」

木村「性別関係なく人として惹かれるのは成田。チャラく見えるけど本当はめちゃくちゃ優しくて愛情深いし、親身に相談に乗ってくれるから。もし目の前にいたら沼っちゃうかもしれないです」

──では、お二人がお互いに相談してみたいことは?

山中「最近、もっとダンスが上手くなりたいっていう気持ちが出てきたから、また柾哉くんに教わりに行こうかな。」

木村「教えるからにはスパルタ先生に戻らなきゃ(笑)。僕が柔太朗くんに相談したいことは……似合う服をスタイリングしてほしい」

山中「お! 柾哉くんはモードな服が似合うと思います。すごく変形しているシャツとか、とがった服もイケるタイプ」

木村「マジで?」

山中「僕はM!LKで衣装を担当しているんですけど、もしも柾哉くんの衣装を作るとしたら花形として攻めたデザインにします。例えばスカートとかどうですか? 体型とか顔の雰囲気に絶対似合うと思います」

──劇中ではヒロインのあこ子が直己の家に遊びに行く時の服選びに悩む姿がキュートでした。お二人が初デートで着たい服は?

山中「今日の衣装のような服は着ないと思います。初デートで豹柄はさすがに(笑)」

木村「確かにキメすぎるのは避けたいよね。僕は普通にニットとか、ちょっとラフな抜け感のあるスタイリングがいいかも」

山中「僕はキャップをかぶるか悩みます。デートで髪の毛をしっかりセットして行くのもやりすぎかなって思っちゃって……。うん、キャップは被りましょう。ニット帽でもいいかも。そこにパーカとかを合わせてラフな感じで。普段はカジュアルな格好をしないので、逆にギャップを見せたいです」

『あたしの!』

出演/渡邉美穂、木村柾哉(INI)、齊藤なぎさ、山中柔太朗ほか
原作/幸田もも子「あたしの!」(集英社マーガレットコミックス DIGITAL 刊)
主題歌/INI「Break of Dawn」(LAPONE Entertainment)
挿入歌/チョーキューメイ「シナモン」(神宮前レコード)
©️幸田もも子/集英社・映画「あたしの!」製作委員会

11月8日(金)全国ロードショー
https://gaga.ne.jp/atashino/

Photos: Ayako Masunaga Styling: Togo Manami(Masaya Kimura),Saki Hiramatsu(Jyutaro Yamanaka) Costume provided by Galaabend(Jyutaro Yamanaka) Hair & Makeup: Sayaka(Masaya Kimura),Aki Nakashima(Jyutaro Yamanaka) Interview & Text: Kozue Matsuyama Edit: Miyu Kadota

Profile

木村柾哉Masaya Kimura 1997年、愛知県出身。ダンサーや振付師として活動後、サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』に参加し、2021年にINIのメンバーとしてデビュー。ドラマ『君の花になる』でドラマ初出演。『あたしの!』で映画初出演にして初主演を務めた。
山中柔太朗Jyutaro Yamanaka 2001年、栃木県出身。ドラマ『高嶺の花』で俳優デビューを果たすと、『飴色パラドックス』(W主演)、『ブラザー・トラップ』など数々の話題作に出演。ドラマ『初めましてこんにちは、離婚してください』に出演中。ダンス&ボーカルグループM!LKのメンバーとしても活動中。

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