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Fashion Editor's Post

ポップコーンの庭に見た、ラフ・シモンズによる「Calvin Klein」の夢。

エディトリアル・ディレクター 軍地彩弓が、2018年秋冬NYコレクションをレポート!

2017年秋冬からラフ・シモンズ(Raf Simons)が就任してから、NYコレクションで毎回話題になるのが「カルバン・クライン 205W39NYC(Calvin Klein 205W39NYC)」です。

NYに到着して、真っ先に見に行ったのがアップタウンにできた「カルバン・クライン」のショップでした。一緒にいた弊誌コントリビューティング・ファッション・エディターの清原も一番のお気に入りはカルバン。最近ファッションで一番ぐっとくるブランド、それがラフが変えたカルバンなのです。

アート集団、スターリングルビーが手がけたショップにはシルバーの風船が浮遊して、日本ではなかなか買えないコレクションルックが充実していて気分があがります!

Calvin Klein
住所/654 Madison Avenue, New York, NY 10065
TEL/+1 212-292-9000
URL/www.calvinklein.com

さて、そのショーの開催数日前、ホテルに大きなティッシュボックスのような箱が届いた。中身を開けると…

なんと! 中身はこんなシルバーなポップコーン袋! そして、リアルなポップコーンの袋に書かれたのがシートナンバーです。そのシルバーの袋には前回にコラボしたアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)のプリント。サイドには“MORE! MORE! MORE!”の文字。気分が盛り上がります。

そして当日。このポップコーンをどう持って行こうかと悩んだのですが、結果そのまま小脇に抱えるように会場へ。まるで映画でも見にいくような感じであります。会場はウォール・ストリートに近い証券取引場跡のホール。前回「ボッテガヴェネタ(Bottega Veneta)」のショーもここで開催されましたが、今回の印象はがらりと違います。

そして、足元を、見るとポップコーンのクズが…おや? みんなさすがにここでこぼしたのか?とおもいきや…会場に入ると、なんと!!!!

広い会場一面がポップコーンの海になっておりました。足元が埋まるほど、白く雪と見間違うほどのポップコーン。ざくざくと足を踏み入れるのがちょっと大変で、ハイヒールを履いてきた人たちはかなり苦労しております。

会場を見回すと、そこは前回同様、スターリング・ルビー(Sterling Ruby)が手がける大きく総大ような建物が。ショップにも飾られている巨大フリンジのモチーフ。ここはまるで雪に埋もれたアメリカの農場のようです。

ショーが始まりました。ファーストルックはまるで消防士のようなオレンジ色のコートのルック、顔を覆う防火服のようなニット。モデルの手元にはバッグとポップコーン。


メンズニットにはアメリカンカートゥーンのモチーフや前回から繰り返されるウエスタン風のシャツルック。

さらに、透け感のあるネグリジェ風のドレス、ブロックチェック、キルト。数々のアメリカのモーチーフが繰り返されます。

ラフ自身が語る“LANDSCAPE”というテーマ。「このコレクションは私にとって、アメリカの社会に基づいている“カルバン・クライン”というアイデアの革新です。それは今やアメリカだけでなく広く世界に広がり、旧世界と新世界の出会いへの表現なのです」と語るように、アイコンはアメリカ発見から、1960年代の宇宙競争、21世紀の情報社会、民主主義の反映など、様々な角度から見た“アメリカ”がここにありました。

今回も登場したアンディ・ウォーホルのモーチフもまさにそういったアメリカの象徴なのです。フィナーレの音楽は60年代のサイモン&ガーファンクル(Simon & Garfunkel)「サウンド・オブ・サイレンス(The Sound of Silence)」 にジーンとしたり。アメリカ満載にしたコレクション。また今回もファッショニスタの心をがっちりつかんだ素晴らしいショーでした。

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