【完全限定生産】ジェーン・バーキンの日記(邦訳版)を予約しました | Numero TOKYO
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【完全限定生産】ジェーン・バーキンの日記(邦訳版)を予約しました

憧れの女性は数多くいるけれど、なかでもジェーン・バーキンは特別な存在。歌手として、俳優としての彼女の作品に大きな感動をもらってきたと同時に、そのファッション、アティチュード、アクティビストやミューズとしての影響力といった彼女の存在そのものに、人生を左右されたといっても過言ではなく、私がこうやって「Numero TOKYO」というフランスで生まれたファッション誌に携わっていることのきっかけの一つでもあります。

そんなジェーン・バーキンの訃報が届いたのは2023年。ああ、もう彼女のライブに行くことも、新作に触れることもないのだなととてもさみしい気持ちになったことを覚えています。
ですが! ここにきて、彼女がこれまでに上梓した2冊の日記(それぞれ2018、19年にフランスで刊行)がついに邦訳で登場するとのこと。彼女が少女時代から約60年にわたり綴ってきた何冊もの日記を生前自ら読み返し、当時を振り返りながら自身の言葉で詳細なコメントを大幅に追記、註釈を加えたことで「これまでになかったような本」と自負する「自伝」とも呼ぶべき作品になったそう。写真で見たところによると、かなり読み応えがあるに違いない。スピン(紐のしおり)が2本ずつ付いているのも気になっていて(豪華!)、どんな読み方を楽しめるのか、ワクワクしてしまいます。

テキストだけでなく、絵が得意だったジェーンによるデッサンやコラージュ、手書きの日記等の図版も多数収録しているというから、より生のジェーン・バーキンを感じることができるはず。私が知っているあの作品やエピソード、その裏にどんな彼女が隠れていたのか、そしてどれだけまた彼女のことを好きになってしまうのか……今からドキドキが止まりません。そこには喜びだけでなく、悲しみや苦しみも多分に含まれているはず。それでも私は、一人の人としてのジェーン・バーキンに向かい合って彼女をもっと知りたい。

この日記は「完全限定生産」のため、こちらから予約がおすすめ。豪華特典も2つ付いています。フランスを代表する老舗手帳ブランド、クオバディスとのコラボレーションから生まれた、ジェーンが実際に使っていた日記帳の表紙をあしらったオリジナルノートブック(このノートを使って日記を書き始めるしかない!)。2つめは、兄アンドリュー・バーキンによるジェーンと家族の日常を写した写真、ジェーンのデッサンなど、オリジナルポストカード10枚セット。単なる読み物で終わらず、ノートやポストカードを通して読者にもアクションを促してくれるところが『ジェーン・バーキンの日記』らしいなと感じています。

そしてまだお伝えしたいことがありまして、やっぱりジェーン・バーキンといえばファッションアイコン!という方には9月に発売された『ジェーン・バーキン 永遠のファッションアイコン』も手にとってほしい。こちらはヴィジュアル中心のファッションブック! カシミヤニット、デニム、タンクトップ、カゴバッグ、コンバース、そしてもちろん“バーキン”など、アイテム別でジェーンのスタイル丸わかりです。

ジェーンは憧れの人であると同時に、身近に感じられる存在。それはいつも彼女がオープンで飾らないスタイルを貫いているから。自分の名を冠しているとはいえ、エルメスのバッグにステッカーをベタベタ貼ったり、カンヌ国際映画祭にコンバースで登場したりするんですよ(ウソみたいだろ)。このヴィジュアルブックでぜひ確認してみてください! あらためてジェーン・バーキンの魅力をともに再発見しましょう!

Profile

伊藤さや香Sayaka Ito シニア・エディター。フランス文化への憧れがすぎて、慶應義塾大学文学部仏文学専攻を卒業。ファッション誌などのライターを経て、フランス版『Numero』の日本語訳小冊子の編集に携わる。その後『Numero TOKYO』に創刊メンバーとして参加。主に、映画、本、アートの連載&企画を担当。最近は、貴重なレトロスペクティヴ上映などを通して自分を省みがち。2児の母。
 

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