新木優子インタビュー「自分に似合うものや心地のいいものがはっきりしてきた」 | Numero TOKYO
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新木優子インタビュー「自分に似合うものや心地のいいものがはっきりしてきた」

自分自身の今に影響を与えた人物や、ターニングポイントとなった出来事、モノ、場所との出合い。それをきっかけに変化し成長した自分を振り返る。新木優子のビフォー&アフター。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年5月号掲載)

──前回の登場は約1年前。その間、主演ドラマやスペシャルドラマなどの出演が続き、写真集の発売もありました。そして今春からはドラマ『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)がスタートします。めまぐるしい日々だと思いますが、気持ちの切り替えはどうやっていますか?

「意識して“次に行かなきゃ”とはあまり思わないんです。台本を読むと自然に気持ちが切り替わるし、現場に行けばキャストの方もスタッフさんも違うので、すっと役に入っていける気がします」

──『SUITS/スーツ2』では、シーズン1で演じたパラリーガルの聖澤真琴役を再び演じることになりましたが、続編が決まったときはどう感じましたか?

「思い入れのある作品の一つだったので、純粋にとてもうれしかったです」

──聖澤真琴というキャラクターに入る作業は割とすんなりと?

「そうですね。撮影前は演じ方が変わっていないかという不安もありましたが、現場に入ると当時大事にしていたことがよみがえってきました。それはやっぱり日本版オリジナルキャストの方々が変わらずそこにいてくださったことが大きいですね」

──原作はアメリカで2011年に放送開始し、シーズン9まで続く人気ドラマ。新木さんが演じる聖澤真琴はメーガン・マークルが演じたレイチェルをモデルにした役ですが、役作りで意識していることは?

「モデルにしているとはいえ、完全に同じ役ではないので、その違いはしっかり出したいと思っています。日本版の脚本についていえば、シーズン1よりも2のほうがより本国のストーリーや言い回しに近くなっていて、原作ファンの方にもより楽しんでもらえるかなと。だからこそ、聖澤真琴という役は日本人キャストの私にしか出せない魅力をきちんと出したい。どう演じるべきかと迷うとき、原作のモデルがあるとどうしても頼りたくなってしまうので、そこには気をつけています」

──あらためて、聖澤真琴はどういうキャラクターでしょうか?

「弁護士の先生方と肩を並べられるほどの知識を持っているけれど、“試験恐怖症”という弱さもある。そういった人間味があるのがこのキャラクターの魅力の一つだと思っています。私自身もここは弱いなと思うところもあるので、そういう部分が役柄のリアリティにつながればうれしいです」

──聖澤真琴は試験が苦手ということですが、新木さんは克服したいことはありますか? 以前インタビューしたときは“力の抜き方を覚えたい”とおっしゃっていました

「確かに言っていた気がします(笑)。でも、当時は自分で力が抜けていないと思っていただけで、振り返ってみれば自然にできていたのかも。仕事が大変でも友達と会う時間は大事にしていたし、お風呂に入る時間もきちんとつくっていました。そうやってうまくオンとオフのバランスを取れていたと思います」

──インスタグラムでは友達と旅に行く様子もたびたびアップされていて、そこではリラックスした表情の新木さんが見られますね。

「そうですね。友人との旅はオフの楽しみの一つ。昨年末は友達の誘いでコスタリカに行きました。圧倒的な自然に惹き込まれて、大好きな国になりました。貴重な野鳥を見るというのを旅の目的の一つにしていたのですが、動物園のようにいつでも見られるわけではない。見られなかったのは残念でしたが、気づきの多い旅にもなりました。次は、ペルーのマチュピチュ遺跡へ行ってみたいです」

──インスタグラムではプライベートファッションの投稿もされていますが、この一年でファッションに対する変化はありましたか?

「自分に似合うものや着ていて心地のいいものがよりはっきりしてきたように思います。以前はあれもこれも着たいという気持ちがあったのですが、今は似合うものを軸にして、上手に流行を取り入れて楽しみたいと思うようになりました。自分にしっくりくる服が見つかったときは嬉しいですね」

──例えば軸となるアイテムはどんなものがありますか?

「デニムやシャツは結構好きです」

──ファッションの話を続けると、先日ディオールのファッションのジャパン アンバサダーに抜擢されました。昨年はパリコレを見に行ったり、アトリエを訪れたりしていましたね。

「はい。作り手と話をしたり、ショーの裏側を見せていただいたことで、服に対する気持ちを学んだ気がします。だからこそ、服が一層魅力的に見えるように着たいという気持ちが強くなりました。自分が心地よいと思う服を、自分が着ることでその服がより一層輝く、というのが理想です」

──他に変化はありましたか?

「最近は服だけじゃなく、家具にも興味が出てきました。『SUTIS/スーツ2』のセットにも素敵な家具がたくさんあるので、そういったいいものを目にする機会が増えたのも関係している気がします。空間に意識が向くようになったというか。写真や映像を撮るにしても、いい家具があるだけでそこに重厚感や質感が生まれると思うんです。そういえば以前、ヴィンテージの家具屋さんに行ったんですが、そこがすごく素敵で。家具を選ぶ楽しさを発見したというか、それは1年前には持ってなかった感覚です。最近タペストリーを買ったので、次はそのタペストリーにも合う椅子が欲しいなと思っています」

──『SUITS/スーツ2』はインテリアにも注目ですね。ちなみに歴代の月9ドラマより長期間の放送になるとか。長丁場になりますが、意気込みは?

「気持ちがぶれないように全力で楽しみたいです。一枚の服を長く愛し続けるのと同じで、自分で楽しむ工夫ができるかどうかが大事かなと思っています」

──中島裕翔さん演じる鈴木大輔との恋の行方も気になります。

「くっつきそうでくっつかないもどかしい二人ですよね(笑)。いろんな困難にぶつかりながら、お互いの気持ちを抑えるシーンもあれば、抑えられなくなって本音が漏れることも。メリハリのある関係だと思うので、視聴者の方にはそういったところも楽しんでもらえたら。台本がまだ完成していないので、この先どうなっていくかは言えないのですが、シーズン2ではドキドキしそうな“大人の”恋愛もあるみたいですよ」

ジレ¥370,000 スカート¥350,000 チョーカー¥195,000 ブレスレット¥85,000リング¥51,000 シューズ¥93,000 /すべてDior(クリスチャン ディオール 0120-02-1947)

Photo:Akihito Igarashi Styling:Natsuki Takano Hair & Makeup:Akihiro Motooka Interview & Text:Mariko Uramoto Edit:Mariko Kimbara

Profile

新木優子Yuko Araki 1993年生まれ。2014年、雑誌『non-no』(集英社)の専属モデルに。15 年『ゼクシィ』(リクルート)のCM に起用され話題になる。『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』『コード・ブルー –ドクターヘリ緊急救命-3rd season』『トレース〜科捜研の男〜』など注目ドラマに出演。2019年『モトカレマニア』でプライム帯初主演を務めた。『SUITS /スーツ2』(フジテレビ系にて4月13日放送スタート/毎週月曜21:00〜)ではパラリーガルの聖澤真琴を演じる。

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