アートと街をめぐる「第一回 前橋国際芸術祭 2026」、国内外のアーティスト160名が参加 | Numero TOKYO
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アートと街をめぐる「第一回 前橋国際芸術祭 2026」、国内外のアーティスト160名が参加

第一回 前橋国際芸術祭 2026 「めぶく。Where good things grow.」木住野彰悟『前橋国際芸術祭ビジュアル・アイデンティティ』
第一回 前橋国際芸術祭 2026 「めぶく。Where good things grow.」木住野彰悟『前橋国際芸術祭ビジュアル・アイデンティティ』

アーツ前橋、まえばしガレリア、白井屋ホテル、前橋市中心市街地エリアを主な会場とする「第一回 前橋国際芸術祭 2026」が9月19日に開幕した。会期は12月20日まで。マルタン・マルジェラ、蜷川実花が主宰するクリエイティブチーム「EiM」、渋谷慶一郎、山田紗子、サム・フォールズ、ミロコマチコ、川俣正、最果タヒら、多彩なアーティストが参加する。

アートの発信地として注目が高まる群馬県前橋市。第1回となる今回は、前橋市が2016年に策定したまちづくりビジョン「めぶく。」をテーマの背景に、都市再生が進む前橋の現在とこれからをアートを通して紹介する。開催テーマは「めぶく。Where good things grow.」。現代アートだけでなく、建築、音楽、詩、演劇、食など幅広い分野から160名以上のアーティストが参加するほか、地元クリエイターと連携した30以上のプログラムも展開する。

作品は市立現代美術館「アーツ前橋」を中心に、建築家・藤本壮介が設計した「白井屋ホテル」や、平田晃久が手がけた「まえばしガレリア」など、市内20カ所以上の施設や街なかに展示。ホテルやギャラリー、店舗、空きビルのほか、アーケード商店街や公開空地にも作品が登場する。再開発エリアのシャッター通りには渋谷慶一郎のサウンドインスタレーション『Abstract Music』が、アーツ前橋正面のケヤキと公開空地には川俣正の屋外作品『Tree Hut』が登場する。約500m四方に広がる会場を歩きながら、前橋の街並みとともに作品を楽しめる構成となっている。

渋谷慶一郎『Abstract Music』過去の展示風景 グラフィックデザイン:八木幣二郎
渋谷慶一郎『Abstract Music』過去の展示風景 グラフィックデザイン:八木幣二郎

川俣正『Tree Hut in Maebashi 2026』
川俣正『Tree Hut in Maebashi 2026』

また、注目したいのがマルタン・マルジェラによる展覧会。2008年にファッション界を退いて以降、アーティストとして活動するマルジェラは、人間の身体や痕跡、時間、不在などをテーマに、コラージュや絵画、ドローイング、彫刻、アッサンブラージュ、映像など幅広い作品を制作している。今回の展覧会のメイン会場は高崎の「rin art association」だが、前橋のまえばしガレリア、「Shop rin art association」、アーツ前橋の3会場では、「第一回 前橋国際芸術祭 2026」のプログラムとして作品を紹介する。アーツ前橋では、芸術祭のテーマ「めぶく。」に関連した作品も展示される。

Martin Margiela『PODIUM』 2024
Martin Margiela『PODIUM』 2024

さらに、蜷川実花が主宰するクリエイティブチーム「EiM」は、盛り場だった頃の記憶を生々しく残すビル4階の店舗跡を舞台に、架空のショーパブ「SCARLET MIRRORS」を作り上げ、『空だけは、こっちを見てこなかった』と題した新作を発表する。

世界各地の紙づくりをリサーチし、手漉き和紙を素材にテキスタイルや衣服、彫刻などを制作するアレクサ・クミコ・ハタナカは、前橋での滞在制作を経て新作を発表。アメリカ・ボストンを拠点に活動する視覚障害のあるアーティスト、S. Proskiも、前橋でのアーティスト・イン・レジデンスを通じて制作した作品を披露する。

蜷川実花 with EiM『空だけは、こっちを見てこなかった』
蜷川実花 with EiM『空だけは、こっちを見てこなかった』

アレクサ・クミコ・ハタナカ『儚い』
アレクサ・クミコ・ハタナカ『儚い』

S. Proski
S. Proski

現代アートにとどまらず、演劇など多彩な表現にも広がる本芸術祭。演劇作家・藤田貴大が主宰する「マームとジプシー」は、藤田自身の出生地であり母方のルーツでもある前橋を舞台に、リーディングライブ『koe oto note』を上演する。俳優の青柳いづみ、音楽を担当する原田郁子とともに、前橋空襲の戦災遺構である旧安田銀行担保倉庫で2日間にわたり公演を行う。

このほか、アーツ前橋でのトークプログラムや、アイドルグループ「アンジュルム」の元メンバー・和田彩花によるワークショップ、「持ち帰る芸術祭」を掲げたアートマーケット、オフィシャルツアーなども予定されている。詳細は公式サイトで確認できる。

青柳いづみ、原田郁子、藤田貴大
青柳いづみ、原田郁子、藤田貴大

歴史や風土、日々の営みが残る前橋の街を歩きながら、さまざまな作品と出会う。アートを通して、この街の現在地とこれからを考える機会となりそうだ。

第一回 前橋国際芸術祭 2026 「めぶく。Where good things grow.」
会期/2026年9月19日(土)~12月20日(日)
会場/アーツ前橋、まえばしガレリア、白井屋ホテル、前橋市中心市街地エリア
料金/パスポートチケット一般3,000円、学生2,000円
URL/https://maebashi-biennale.com/

Text:Hinako Yano

 

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