
1870年代〜1900年ごろにかけて、ヨーロッパで認知された「ジャポニズム」をテーマに、「ジャポニズム→認知革命・広重に学ぶ」を意味する村上隆の展覧会が開催中だ。場所は東京・元麻布のカイカイキキギャラリーにて。
ブルックリンミュージアムにて2024年に開催された歌川広重展のため、広重の浮世絵シリーズ「名所江戸百景」のオマージュ作品を依頼されたことがきっかけとなった本展。作品を作る中で、広重とジャポニズムの関係性について考え「ジャポニズムは西洋美術史の中に深く潜り込み、現在の美術そのものを形作っているのではないか」というアイデアが生まれたのだという。MoMAの初代館長アルフレッド・バーの「CUBISM AND ABSTRACT ART」(新印象主義からシュルレアリズムへの体系図)によると、シュルレアリズムがのちに抽象画に発展するムーブメントは、ジャポニズムから発生しているのだという。村上の作品は、芸術をロジカルに展開していた西洋美術が浮世絵を解釈しようとした瞬間から、解体せざるを得なくなったという歴史的な事実を発見し、改めて再提案するというものだ。


広重から、ゴッホ、モネ、セザンヌのほか、ルイ・ヴィトンのモノグラムまで広がったジャポニズム。モノグラムを絵画として提示する村上にとって、本展で公開する作品は抽象芸術の出発点にして帰着点でもあるという。
作品のほぼ全てを版画にして展示する今回の展覧会。全作品を再び版画という形で一堂に会する本展は、ジャポニズムの影響の大きさを再検証できる重要なものになりそうだ。

※掲載情報は1月16日時点のものです。
最新情報は公式サイトをご確認ください。
村上隆エディション展「JAPONISME→Cognitive Revolution: Learning from Hiroshige」
会期/2025年12月19日(金)~2026年1月29日(木)
会場/カイカイキキギャラリー
住所/東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
時間/11:00~19:00
休廊/日曜、月曜、祝日
URL/gallery-kaikaikiki.com/
Text:Akane Naniwa
