山中雪乃&南谷理加の二人展「Grace」がAMATEUR(H BEAUTY&YOUTH内)で開催
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山中雪乃&南谷理加の二人展「Grace」がAMATEUR(H BEAUTY&YOUTH内)で開催

アーティストの山中雪乃と南谷理加による二人展「Grace」が、東京・表参道のAMATEUR(H BEAUTY&YOUTH内)で開催。会期は、2025年11月28日(金)〜2026年2月3日(火)まで。

Installation view GRACE  2025 AMATEUR
Installation view GRACE 2025 AMATEUR

会場となるAMATEURは、ユナイテッドアローズが展開する「H BEAUTY&YOUTH」と、ギャラリー「PARCEL」のディレクター・佐藤拓の協業によるアートギャラリー。今回は、「Grace」AMATEUR vol.10と題し、国内外で注目を集める1990年代後半生まれの山中と南谷の二人展を行う。

Installation view GRACE  2025 AMATEUR
Installation view GRACE 2025 AMATEUR

小誌『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年12月号「アーティストそれぞれの探究の道」でも注目のアーティストとして登場した山中雪乃(※1)。彼女は、身体の輪郭とその内側に潜む非人間的な気配を捉えるように、具象と抽象の境界を行き来する。また、セルフィー的なポーズや表情を引用し、SNS時代における自己像の揺らぎを鋭く可視化している。

(※1)Numero.jp/“探究心”に輝く若手アーティスト4選

一方、「自分の求めるリアリティ」を作品に表す南谷理加。幼少期に好んだ海外アニメの短編映画による影響に加え、近年は浮世絵の場面や表情、文楽のダイナミックな動きや操る人が丸見えな不可思議さからも着想を得ているという。彼女は絵画を「実験」と位置づけ、直感的な試行錯誤をとおして、特定の意味を伝える手段でも視覚効果の追求のみでもない表現を探る。

山中雪乃 『block』 (2025年)
山中雪乃 『block』 (2025年)

本展では、山中は身体と影のあいだに潜む「未完の存在」を追い、南谷は絵画という媒体が抱える「ふるまいの不確かさ」を手がかりに、像が立ち上がる瞬間の違和感を探る。二つの視線が交錯することで、現代における「人間のリアリティ」がどこに宿るのかを問いかける、静かな対話の場。山中雪乃と南谷理加それぞれが表現する独自の作品世界を体験しに、ぜひ足を運んでみよう。

※掲載情報は12月20日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。

「Grace」 AMATEUR vol.10
会期/2025年11月28日(金)〜2026年2月3日(火)
会場/AMATEUR
住所/東京都港区南青山 3-14-17 H BEAUTY&YOUTH B1F
URL/https://store.united-arrows.co.jp/ua_columns/news/hby/17863

Text : Akiko Kinoshita

 

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