根強い人気のファンタジー作品をミュージカルに『十二国記』 | Numero TOKYO
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根強い人気のファンタジー作品をミュージカルに『十二国記』

小野不由美の長編ファンタジー『十二国記』は、1990年代から続く物語は、刊行のたびに読者の熱い支持を呼び、静かだが揺るぎない人気を保ち続けている。

物語は我々が住む世界と、主人公の陽子が糸口となってつながる、もう一つの世界を舞台に壮大な世界が展開されていく。人の生きる意味と成長を深く描き出すシリーズだ。ひとたびハマると人生の指針にもなる――そんな“長く寄り添う読者”が多いことも、この作品の大きな魅力だ。

こうした作品を初めてミュージカルにするのは、大きなプレッシャーと背中合わせになる。今回、そんなテーマに挑むのは、ミュージカル『ローマの休日』、『ダンス オブ ヴァンパイア』、舞台『キングダム』などを手掛けてきた演出家・山田和也。

我々が住む世界の陽子と、異世界に連れ去られた後のヨウコという1人の女子高生・中嶋陽子を本作では2人の女優が演じる。異世界に連れ去られた後の中嶋陽子(ヨウコ)を演じるのは、2024年5⽉に宝塚歌劇団を惜しまれながら退団した元花組トップスターの柚香光。柚香は本作が東宝ミュージカル作品初主演となる。また、我々が住む世界の陽子を演じるのは、2021年よりミュージカル『レ・ミゼラブル』でコゼット役を務め、可憐さとしなやかさ、力強さを併せ持つ実力派女優として目覚ましい活躍をみせる加藤梨里香。

原作では一人の設定の役を、二人がどう演じ分けていくかにも注目だ。現代の陽子が異世界のヨウコを生きる事でどのような成長を遂げるのか。また、原作の豊かな世界観をどのように舞台上に再現するのか、期待してみたい。

舞台 ミュージカル『十二国記 -月の影 影の海-』
原作/小野不由美『月の影 影の海 十二国記』(新潮文庫刊)
脚本・歌詞/元吉庸泰
音楽/深澤恵梨香
演出/山田和也
公演日程/2025年12月9日(火)~29日(月)
会場/日生劇場
チケット料金(全席指定・税込)/
S席 平日15,000円 土日祝日・千穐楽16,000円
A席 平日10,000円 土日祝日・千穐楽11,000円
B席 平日5,000円 土日祝日・千穐楽6,000円
チケット発売/東宝ナビザーブ https://stage.toho-navi.com/
問い合わせ/東宝テレザーブ 0570-00-7777(ナビダイヤル)

<福岡公演>
公演日程/2026年1月6日(火)~11日(日)
会場/博多座
問い合わせ/博多座電話予約センター 092-263-5555

<大阪公演>
公演日程/2026年1月17日(土)〜20日(火)
会場/梅田芸術劇場 メインホール
問い合わせ/梅田芸術劇場 0570-077-039

<愛知公演>
公演日程/2026年1月28日(水)~2月1日(日)
会場/御園座
問い合わせ/御園座 052-222-8222
公式URL/https://www.tohostage.com/12kokuki/
企画協力/新潮社
ビジュアル原案/山田章博
製作/東宝株式会社

Text:Reiko Nakamura

 

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