ゴダール最後の長編『イメージの本』を体感! 注目のインスタレーション展 日本初上陸 @王城ビル(歌舞伎町)
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ゴダール最後の長編『イメージの本』を体感! 注目のインスタレーション展 日本初上陸 @王城ビル(歌舞伎町)

ジャン=リュック・ゴダール近影 ©FabriceAragno
ジャン=リュック・ゴダール近影 ©FabriceAragno

映画界の巨匠、ジャン=リュック・ゴダールが切り開いた映像表現の革新性をひも解き、映画の新たな鑑賞体験を味わえる展覧会が開催。東京・新宿歌舞伎町の王城ビルにて、2025年8月31日(日)まで。

 

20世紀の映画史に多大な影響を与えたフランスの映画監督、ジャン=リュック・ゴダール(1930–2022)。1950年代末にフランスで起きた新しい映画運動の旗手として、物語を重視するハリウッド型の語り口や構造を問い直し、それまでの当たり前を解体。自身初の長編監督作品『勝手にしやがれ』(1960年)では、映像編集の技法「ジャンプカット」や即興的な演出を取り入れるなど、映像に“思考の自由”をもたらしたその革新性は今も多くの作家に受け継がれている。

展示風景より。
展示風景より。

展示風景より。
展示風景より。

本展は、そんなゴダール監督最後の長編作品『イメージの本』(2018年)を、インスタレーションとして再構成したもの。晩年のゴダールの右腕を務めたファブリス・アラーニョがキュレーターを担う本展は、これまでドイツやスイスなどで展示が行われ、このたびついに日本に上陸した。
映画『イメージの本』は、1世紀以上にわたる歴史、戦争、宗教、芸術の移り変わりを、さまざまな映画の引用でコラージュした5章立ての作品。本展では、各章をさらに断片化して映像の順序も常に変化させつつ、複数のスクリーンに投影。作品の時系列の枠を超えて、視覚と空間でゴダールの世界を体感できる。

なお、会場は、歌舞伎町の「王城ビル」。1964年の竣工以来、半世紀以上にわたって人々の交歓と交流の場として親しまれてきたこの場所で、ゴダールの世界を体感してほしい。

※掲載情報は7月4日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

ジャン=リュック・ゴダール「感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について」展
会期/2025年7月4日(金)〜8月31日(日)
会場/王城ビル
住所/東京都新宿区歌舞伎町2-28-14
料金/当日券 一般 2200円、大学生 1500円、中・高校生 1000円、小学生以下 無料
時間/12:00〜20:00
休館/会期中無休
URL/godardtokyo.com

Text:Manami Abe

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