
東京・白金の東京都庭園美術館にて、年に一度の特別企画「建物公開」展が今年も開催。昭和初期のアールデコ建築を、通常は立ち入れない空間や資料とともに特別公開する展覧会「建物公開2025 時を紡ぐ館」は、2025年8月24日(日)まで。
アールデコ様式の本格的な建築として知られる東京都庭園美術館で、年に一度の特別公開「建物公開2025」がスタートした。昭和初期の邸宅建築として国の重要文化財に指定されているこの旧朝香宮邸の魅力に、毎回異なるテーマで光を当ててきた本企画(※1)。今回は「時を紡ぐ館」をテーマに、邸宅としての建築空間が時代とともにどのように使われ、受け継がれてきたのかに焦点を当てる。
(※1)参考記事:Numero.jp「東京都庭園美術館「旧朝香宮邸」を読み解く企画展。伊藤公象、須田悦弘のインスタレーションと共に。」


本展では、通常は公開していないウインターガーデンの公開をはじめ、家具や調度品を配した当時の室内の再現や、窓のカーテンを開けて夏の緑を取り込む設えなど、邸宅としての空気感が味わえる演出が大きな見どころ。また、朝香宮夫妻と設計を手がけた建築家・権藤要吉による欧州滞在の記録を通して、建物の背景にある思想や文化を知ることができるほか、本館に使われている素材に直接触れられる特別なハンズオン展示も実施。
なお新館では、同館の美術館としての活動と関わりが深い、国内外の現代アーティストらの作品展示も行われる。
五感を使って建築の魅力に近づくことができる貴重な機会。ぜひご体感あれ。
※掲載情報は6月27日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
建物公開2025 時を紡ぐ館
会期/2025年6月7日(土)~8月24日(日)
会場/東京都庭園美術館(本館+新館)
住所/東京都港区白金台5-21-9
料金/一般 1000円、大学生 800円、高校生・65歳以上 500円、中学生以下 無料
時間/10:00~18:00(8月15日(金)と22日(金)は、21:00まで)入館は30分前まで
休館/月曜日(但し、7月21日、8月11日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
URL/www.teien-art-museum.ne.jp
Text:Manami Abe