作家の体験を背景に民族、宗教、家族の葛藤を描く『みんな鳥になって』

2014年から世田谷パブリックシアターで上演が重ねられている、ワジディ・ムワワド作×上村聡史演出のシリーズ。『炎 アンサンディ』(2014/17)、『岸 リトラル』(2017リーディング/2018)、『森 フォレ』(2021)に続く、第四弾として『みんな鳥になって』がこの度、上演される。
『みんな鳥になって』は、ムワワドが2016 年にパリ・国立コリーヌ劇場の芸術監督に就任した後、初めて発表・上演された作品で、2017年の初演後も再演を繰り返してきたムワワドの代表作のひとつ。
ニューヨークの図書館で出会った、遺伝学を学ぶユダヤ人のエイタンと、イスラム史を学ぶアラブ人のワヒダ。恋に落ちた二人は、結婚の許しを得ようとするが、敬虔なユダヤ教徒であるエイタンの父に阻まれる。過剰なまでにワヒダを拒絶する父の出生に疑念を抱いたエイタンは、ワヒダと共に祖母レアが一人で住むイスラエルへ向かい、父のルーツを解き明かそうとする。しかし、そこで二人は爆弾テロに巻き込まれてしまう…。
作者のムワワドは、1975年にレバノン内戦を逃れ8歳でフランスに亡命。しかし、滞在許可証の更新を拒否され、カナダのケベック州へ移住する。その後、国立演劇学校を卒業後、創作活動を続け、パリの国立コリーヌ劇場の芸術監督に就任するという激動の人生を送っている。
こうした個人的な経験を下敷きにしながらも、美しい詩的な台詞で綴られる戯曲がムワワドの特徴だ。次期新国立劇場芸術監督に就任する上村聡史がどのような作品にしていくのかが注目される。
キャスト陣は、これまでのムワワド作×上村聡史演出作品に出演してきた麻実れい、岡本健一、岡本玲、那須佐代子、松岡依都美の5名に、中島裕翔、伊達暁、相島一之の新たな3名の俳優を迎え、魅力的なキャスト陣で挑んでいく。
民族の対立や宗教の問題、移民をめぐる状況といった今日性の高い課題に向き合う作品は、世界のあちこちで対立が激化する今こそ必要とされる作品だ。
舞台『みんな鳥になって』
<東京公演>
公演日程/2025年6月28日(土)~7月21日(月・祝)
会場/世田谷パブリックシアター
作/ワジディ・ムワワド
翻訳/藤井慎太郎
演出/上村聡史
出演/中島裕翔、岡本健一、岡本玲、那須佐代子、松岡依都美、伊達暁、相島一之、麻実れい
チケット料金/S席10,000円、A席6,500円(税込)
主催/公益財団法人せたがや文化財団
お問い合わせ先/世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00~19:00)
チケット取り扱い/世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00~19:00)
世田谷パブリックシアターオンラインチケット/https://setagaya-pt.jp/
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公式HP/https://setagaya-pt.jp/stage/25004/
<兵庫公演>
公演日程/2025年7月25日(金)~7月27日(日)
会場/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
<愛知公演>
公演日程/2025年8月1日(金)~8月3日(日)
会場/東海市芸術劇場 大ホール
<岡山公演>
公演日程/2025年8月8日(金)~8月10日(日)
会場/岡山芸術創造劇場 ハレノワ大劇場
<福岡公演>
公演日程/2025年8月15日(金)~8月17日(日)
会場/J:COM 北九州芸術劇場 大ホール
