アーティスト・NAZEによる個展「KAWARU MONO KAWARANAI MONO」が、東京・表参道のアニエスべー ギャラリー ブティックにて開催。会期は、2025年5月24日（土）〜6月29日（日）まで。
グラフィティカルチャーをベースに、触覚的な筆致で描かれるドローイング、スプレーやコラージュを用いたペインティング、廃棄物を使ったオブジェ、テキスタイルワークなどの作品を制作しているNAZE。廃材を創造のための媒介物として見つめ、素材の持つ使い道や美しさといった既成の価値基準を一度手放し、それらを自由に再定義しようと試みている。
本展では、展示設営期間中に NAZE がギャラリーに滞在し、現場で制作を行いながら作品を完成させてきた。会期中も不定期に来場し、空間に手を加えることで、その風景を少しずつ変化させていく予定だ。また、アニエスベーからは、洋服の見本残布が素材として提供され、それらも作品に取り入れられる。
ものづくりが好きで、子どもの頃から宝物になるパーツや原石を探すのが楽しかったというNAZE。彼の原点は、夏休みに訪れた母の故郷、フィリピンのマニラで見た風景が大きく影響しているとのこと。効率や合理性が支配する現代において、即興的で遊び心に満ちた NAZE の制作アプローチは、「創造とは何か」という問いを浮かび上がらせ、新たな可能性を開いていく。
NAZE が作り上げる“宝物が詰まった秘密基地”に、ぜひ足を運んでみたい。
※掲載情報は5月30日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。
「KAWARU MONO KAWARANAI MONO」
会期／2025年5月24日（土）〜6月29日（日）
会場／アニエスベー ギャラリー ブティック
住所／東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
開館時間／12:00〜19:00
休館日／月
URL／https://www.agnesb.co.jp/news/25m5_galerie
Text : Akiko Kinoshita
