
第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で上映され、鋭い社会風刺が評価された映画『ラ・コシーナ/厨房』が、6月13日(金)に公開される。それに先駆け、6月3日(火)に開催されるトークイベント付き一般試写会に5組10名様をご招待。

社会風刺の効いた本作は、資本主義社会の矛盾と不条理をニューヨークのとあるレストランの“厨房”という限られた空間に凝縮させ、鋭く、時にユーモラスに描き出す。
メガホンを取ったのは、メキシコの気鋭アロンソ・ルイスパラシオス。原作はイギリスの劇作家アーノルド・ウェスカーが25歳で書き上げた戯曲『調理場』(1959年初演)だ。過去には蜷川幸雄が演出した舞台「キッチン KITCHEN」などでも知られ、今回が2度目の映画化となる。
2024年に開催された第74回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品され、評論家たちは監督のアロンソ・ルイスパラシオスを、オスカー監督であるギレルモ・デル・トロ、アルフォンソ・キュアロン、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥに並ぶ才能と評価した。

原作は、イギリスの劇作家アーノルド・ウェスカーによる1959年初演の戯曲『調理場』。本作ではその舞台をニューヨークに置き換え、観光客向けの大型レストラン「ザ・グリル」の厨房を中心に物語が展開する。メキシコ移民の料理人ペドロ(ラウル・ブリオネス)と、秘密を抱えたアメリカ人ウェイトレスのジュリア(ルーニー・マーラ)の関係を軸に、多国籍なスタッフたちが巻き起こす騒動の一日が描かれる。

視点は、初出勤の日に厨房にやって来た少女・エステラ(アンナ・ディアス)を通じて語られる。事件の発端は、会計係の「昨日の売り上げが足りない」という一言。スタッフ全員が疑われるなか、移民である彼らの立場の不安定さや、国籍・言語・文化の違いが浮き彫りになっていく。

レストランというミニマムな空間に映し出されるのは、まさに現代社会そのもの。人種、経済格差、移民問題、そして“働く”ということの意味──。日常に潜む矛盾が、白黒映像のリアリズムを通して観客の胸に迫る。
本作はベルリン国際映画祭のほか世界各地の映画祭で上映され、現在12受賞・14ノミネートを記録。『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督が「2024年フェイバリット・フィルム」の1本に挙げたほか、主演のブリオネスは『The Hollywood Reporter』が選ぶ「2024年ベストパフォーマンス俳優」15人の一人に名を連ねている。

まばゆいNYの街と、不安定な立場に置かれた人々。厨房という舞台に交差する希望と絶望、そして思わぬ展開に目が離せない。全編ほぼモノクロームで描かれており、強烈な余韻を残す1本だ。
『ラ・コシーナ/厨房』試写会に応募する
『ラ・コシーナ/厨房』
監督・脚本/アロンソ・ルイスパラシオス
原作/アーノルド・ウェスカー「調理場」(晶文社刊「ウェスカー全作品2」に収録)
出演/ラウル・ブリオネス、ルーニー・マーラ、アンナ・ディアス、モーテル・フォスター、エドゥアルド・オルモス
配給/SUNDAE
6⽉13⽇(⾦)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
© COPYRIGHT ZONA CERO CINE 2023
公式HP/sundae-films.com/la-cocina/
