まなざしに誘われる サラ・アンスティス「BATH」展 @ペロタン東京 | Numero TOKYO
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まなざしに誘われる サラ・アンスティス「BATH」展 @ペロタン東京

Sara Anstis『Bath』(2024年) Photo by Stephen James. Courtesy of the artist, Kasmin and Perrotin.
Sara Anstis『Bath』(2024年) Photo by Stephen James. Courtesy of the artist, Kasmin and Perrotin.

シュールレアリスムや象徴主義的な要素を織り交ぜたような、幻想的な作品で知られるアーティスト、サラ・アンスティス(Sarah Anstis)の展覧会が開催中。東京・六本木のペロタンサロン東京にて、2025年4月5日(土)まで。

 

アーティストのサラ・アンスティスは、パステルや油絵具を用い、主観性や神話、エコロジーといったテーマを織り交ぜながら、物語のような情景を生み出してきた。ヌードの人物と動物が寄り添うその世界は、シュールレアリスムや中世・ルネサンス絵画の影響を思わせながらも、現代的な息づかいを感じさせる。

Sara Anstis『Running, Red』(2024年) Photo by Stephen James. Courtesy of the artist, Kasmin and Perrotin.
Sara Anstis『Running, Red』(2024年) Photo by Stephen James. Courtesy of the artist, Kasmin and Perrotin.

本展「BATH」では、アンスティスの象徴的なスタイルであるパステルと水彩紙による作品に加え、新たな試みとして、木製パネルに描かれた油絵も発表。展示作品に描かれる人物の視線のほとんどが鑑賞者に向けられている一方で、『Bath』に映り込む画家自身の目元は隠されており、見せることと隠すことの緊張感の中で、鑑賞者は作品との対話を促される。

Sara Anstis『The Untidiness』(2024年) Photo by Stephen James. Courtesy of the artist, Kasmin and Perrotin.
Sara Anstis『The Untidiness』(2024年) Photo by Stephen James. Courtesy of the artist, Kasmin and Perrotin.

なお、本展を主催するペロタン東京は、ギャラリーに隣接するブックショップに加え、昨年夏には2階にサロンをオープン。東京に拠点を持つメガギャラリーの一つとして、『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2025年1・2月合併号でも取り上げている(※1)。

アンスティスが描く、柔らかくも挑発的な視線を、ぜひ会場で感じとって。

(※1)参考記事:Numero.jp「メガギャラリーが変える日本のアートシーン」

 

※掲載情報は3月9日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

SARA ANSTIS「BATH」
会期/2025年3月5日(水)〜4月5日(土)
会場/ペロタンサロン東京
住所/東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル 2F
入場料/無料
時間/11:00~19:00
休館/日・月曜日
TEL/03-6721-0687
URL/www.perrotin.com

Text:Manami Abe

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