長崎・平戸に生まれた、5部屋だけのリトリートホテル「Kikka Hirado」 | Numero TOKYO
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長崎・平戸に生まれた、5部屋だけのリトリートホテル「Kikka Hirado」

2024年9月、⻑崎北⻄部の平戸に、5部屋だけの小さなホテル「Kikka Hirado(キッカ ヒラド)」がオープン。全てのお部屋がオーシャンビュー、大きな窓がまるで額縁のように景色を切り取り、窓辺でいつまでも過ごせてしまう。


「熈暇(きっか)-Kikka-」は、平⼾藩の10代⽬藩主の松浦熈(まつら ひろむ)公が作庭にかかわった梅ヶ⾕津偕楽園の隣に位置している。5つの客室、朝食とディナーを楽しめるレストランダイニング、プライベートサウナ、そして宿泊者以外も訪れることができるギャラリーラウンジからなる。

プライベートサウナは、宿泊者限定の予約制。開放感あふれるウッドデッキテラスには水風呂があり、夜には満天の星空に包まれる。

ダイニングは、東西、新旧が交わることをコンセプトにしている。平戸の新鮮な魚介類や野菜、平戸牛、棚田米など、地元食材をふんだんに使った料理を、波佐見焼や三川内焼の器でいただく。日本最西端、地元の酒蔵「福田酒造」からの日本酒や焼酎もぜひ一緒に味わって。

5つのお部屋は全てスイート。2ベッドと4ベッドのタイプから選べるが、さらに、ひとりでの滞在や、ふたりで広いお部屋で過ごすプランなども準備中とのこと。アメニティは、長崎の橙の花から抽出するネロリの精油を使った「junero」のシャンプー・コンディショナー。小さなホテルだからこそ、それぞれのスタイルで心地よく過してほしい。

ギャラリーラウンジでは、三川内焼の窯元・平戸松山窯など、平戸や長崎にゆかりある工芸品を常設展示。企画展、イベントなどの催しも予定され、宿泊者以外も訪れることができる。そのほかブックディレクターの山口博之が「海と翻訳 / Sea and translation」をテーマにセレクトした書籍が並ぶ。

訪れたなら、町歩きもぜひ楽しんで。かつて城下町だった平戸には、日本の伝統的な寺院に並んで、オランダの商館や洋菓子店、カトリックの教会がある。ここが異文化と真っ先に出合う場所だったことを感じるはず。町から少し足を伸ばし、世界遺産の棚田やかくれキリシタンの里などを巡るのもおすすめ。

静かな自分だけの時間、発見する喜び、美味しいと感じること。絶え間なく、静かに変わり続ける海景は見飽きることがない。少し早起きして、日の出の美しさもひとり占めしてほしい。日常から離れて出合う景色、時間、小さな感動が、ゆっくりと心を柔らかくしてくれる。

Kikka Hirado
住所/長崎県平戸市明の川内町字梅屋敷323番2
Kikka Suite/4 Beds :60.02㎡ (1階) / 61.41㎡ (2階)
Junior Suite /2 Beds :41.85㎡
URL/kikka-hirado.com

Text:Hiromi Mikuni

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