“具体”のアーティスト・松谷武判の全貌に迫る大回顧展 @東京オペラシティ アートギャラリー | Numero TOKYO
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“具体”のアーティスト・松谷武判の全貌に迫る大回顧展 @東京オペラシティ アートギャラリー

展示風景より。撮影:来田猛
展示風景より。撮影:来田猛

伝説的な現代アーティスト・松谷武判(まつたに・たけさだ)による、半世紀以上にわたる活動を200点以上の作品とともに振り返る、国内初の大回顧展が開催中。東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーにて、2024年12月17日(火)まで。

1936年、東京生まれの現代アーティスト、松谷武判。戦後の日本における前衛芸術をけん引した芸術運動「具体美術協会」でその才能を発揮。工業用のビニール系接着剤「ボンド」を使って有機的なフォルムを描き出すレリーフ状の作品を発表し、新素材と革新的な手法でその名を世に知らしめた。
66年に渡仏してパリに拠点を置き、ボンドの造形に鉛筆の黒鉛を重ねた唯一無二の表現を確立。現在に至るまで旺盛な制作を続け、2017年の「ヴェネチア・ビエンナーレ」や19年のポンピドゥー・センター(パリ)での回顧展などを通じて、国際的な評価をさらに高めている。

展示風景より。撮影:来田猛
展示風景より。撮影:来田猛

展示風景より。撮影:来田猛
展示風景より。撮影:来田猛

本展は、松谷の半世紀以上にわたる創作活動の軌跡を、約200作品というボリュームで振り返る試みだ。代表作から未発表作のほか、初公開のスケッチブックや制作日誌も展示され、創作の背景や思考のプロセスにも迫る。また、最新作を含む近作も公開され、長年にわたり進化し続ける松谷の作品世界の変遷を体感することができる。

87歳を迎えた今でも、ますます自由で大らか、そして大胆にして密やかな繊細さをもって制作を続ける松谷武判の大回顧展。ぜひ、この機会をお見逃しなく。

 

※掲載情報は11月16日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

松谷武判展
会期/2024年10月3日(木)~12月17日(火)
会場/東京オペラシティ アートギャラリー
住所/東京都新宿区西新宿3-20-2
料金/一般 1600円、大・高生 1000円、中学生以下 無料
時間/11:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日/月曜日(祝休日の場合は翌火曜日)
TEL/050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL/operacity.jp/ag

Text : Manami Abe

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