LVMH メティエ ダール、パリのショールームにて「Ambient Weaving」展を開催|Numero TOKYO
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LVMH メティエ ダール、パリのショールームにて「Ambient Weaving」展を開催

LVMH メティエ ダールが、パリのショールーム「La Main (The Hand)」にて「Ambient Weaving」を開催している。京都・西陣織の老舗「細尾(HOSOO)」、東京大学筧康明研究室、株式会社 ZOZO NEXTによる特別展。色や光などの環境的ニュアンスと共鳴する、新たなテキスタイルの可能性を探る。2024年10月11日(金)まで。

伝統的なクラフツマンシップの継承と発展を目指すLVMH メティエ ダールは、2015年の設立以来、世界中の先進的な思考をもつマニュファクチャーと職人のグローバルなネットワークを築いてきた。日本においては、2023年に「細尾(以下 HOSOO)」とパートナーシップを締結している。


1688年の創業以来、西陣織の伝統を継承しながら、技術革新による可能性を追求し続けている「HOSOO」。2020年からは、東京大学筧康明研究室、株式会社ZOZO NEXTと共に、伝統工芸と先端テクノロジーを組み合わせた新たなテキスタイル開発に取り組んできた。

「Ambient Weaving」は、その過程で生み出されたコンセプトであり、「環境情報を表現する織物」「環境そのものが織り込まれた織物」を指している。本展では、さらなる発展として「環境を形づくる織物」の可能性を模索。色や光などの環境的ニュアンスと共鳴するテキスタイルのビジョンを打ち出している。

茶室「織庵」
茶室「織庵」

3Fフロアでは、10月8日(火)~11日(金)の期間限定で、茶室「織庵」が公開される。この「織庵」は、西陣織の伝統的な技法である「紗」の技術を応用したテキスタイルが用いられた茶室。まるで障子のような独特の透け感を持つ織物に囲まれている。かつて、空間を囲うことで人々が寄り合う場を作っていたという茶室のルーツに立ちかえりながらも、現代的な空間のあり方の考察へと繋げている。

さらに、B1Fフロアでは、HOSOOのテキスタイルコレクションの展示も行われている。 伝統と最先端技術の融合、そしてインタラクティブアートのような体験。西陣織の卓越した技術と新たな可能性を示し、LVMH メティエ ダールの目指す未来に向けての取り組みが体現された、貴重な機会となっている。

LVMH メティエ ダール 特別展「Ambient Weaving」
会期/2024年9月30日(月)~10月11日(金) 
※茶室「織庵」の展示は10月8日(火)~11日(金)予約制。
人数制限があるため、会場にてご確認ください。
会場/LVMH メティエ ダール ショールーム「La Main(The Hand)」
住所/69 Rue Réaumur, Paris 75002
開館時間/11:00〜17:00
入場料/無料

Text:Hiromi Mikuni

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