急逝した田名網敬一のアートブック刊行記念展「おもしろブックWORLD」が開催
田名網敬一の「おもしろブックWORLD」展が、東京・麻布台ヒルズの集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリーで開催中。会期は、2024年9月17日(火)〜11月10日(日)まで。
日本が世界に誇る奇想の巨匠であり、国立新美術館での初の回顧展に向けて、小誌『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ) 9月号』でもインタビューを掲載したばかりの田名網敬一(1936-2024年)。
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上記展覧会の開幕2日後に88歳で永眠し、各方面から追悼の声が寄せられている。そんな田名網が最後までアートディレクション/デザインを手がけた1冊『おもしろブック』の刊行を記念した展覧会がこのたび開催される。
1949年に初刊行された雑誌『集英社の少年少女おもしろブック』。当時中学生だった田名網は、毎月発売日に書店で配達のトラックを待ち構えて購入し、「ああ、いい匂いだ」と嗅ぎながら帰宅。抱きながら眠ったこともあったという。
今回、その田名網がデザインだけでなく企画から関わり、「これがおもしろい!」と感じるものを集め、編んだのがこの本だ。同誌の伝説的連載である山川惣治『少年王者』と、杉浦茂『猿飛佐助』を原寸大で再録。また、赤塚不二夫×吉勝太による、赤塚マンガの主要キャラ総出演の新作マンガも掲載している。
マンガはもちろん、アートをはじめ、ファッション、音楽、文学、旅、料理、占いまで、さまざまな年代のクリエイターとコラボレーションした田名網敬一の世界観が凝縮された一冊。本書は、国立新美術館「田名網敬一 記憶の冒険」展特設ショップ(六本木)、集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー(麻布台ヒルズ)、および蔦屋書店(代官山、銀座、京都、京都岡崎)の田名網敬一特設展示コーナーでも販売される。
ページをめくるごとに、その圧倒的なエネルギーを感じる本書とその展覧会に、どうぞご注目を。
※掲載情報は9月29日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。
田名網敬一 「おもしろブックWORLD」展
会期/2024年9月17日(火)〜11月10日(日)
会場/集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー
住所/東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1
開館時間/11:00〜20:00
休館日/9月30日(月)、10月8日(火)、15日(火)、21日(月)、28日(月)、11月5日(火)
料金/入場無料
URL/https://mangaart.jp/ja
田名網敬一『おもしろブック』(集英社マンガアートヘリテージ刊)
価格/¥2,970
Text : Akiko Kinoshita