ロンドンを魅了した「Gucci」2025年 クルーズコレクションをレポート | Numero TOKYO
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ロンドンを魅了した「Gucci」2025年 クルーズコレクションをレポート

サバト・デ・サルノの3回目となるグッチ(GUCCI)のコレクションが、5月13日に2025年クルーズコレクションとして発表された。会場にはデュア・リパやケイト・モス&ライラ・モス親子をはじめ、Stray Kidsのリノやパク・ギュヨン、日本からは夏木マリ、大平修蔵などと豪華なセレブリティが世界中から駆けつけた。

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サバトが今回舞台に選んだのはイギリスの首都ロンドン。ティーンエイジャーだったグッチオ・グッチがロンドンの高級ホテルのザ・サヴォイで働き、宿泊客のラゲージを運び、上流階級の人々の嗜好に接した経験から、ラグジュアリーな世界に足を踏み入れた。その当時のスピリットが今もなおグッチの伝統を紡いでおり、ブランドにとってもサバトにとっても、ロンドンは原点とも言える大切な場所なのだ。

会場となったのはテムズ川沿いにある現代美術館テート・モダンのタンク展示室。コンクリート打ちっぱなしの空間にみずみずしいフレッシュなグリーンが生い茂り、相反するふたつの要素が詩的な風景を映し出す。サバトも「コレクションを通じて、互いに相反するものをルールから逸脱させ、それらを決して破壊することなく組み合わせ、融合し、調和を見出した」と明らかにした。

注目のファーストルックは、GGパターンを細かくあしらったスエードジャケット。
上質な素材使いやイタリアの伝統的なサルトリアによる仕立ての良さに、肌感のあるシアー素材のシャツを合わせ、トム・フォード期のエッセンスが垣間見えるが、そこに相反するルーズなデニムを合わせることでサバトらしい抜け感のあるデイリースタイルを提案した。

イブニングウェアをよりカジュアルに再解釈したルックも。ロング&リーンなドレスは張りのあるカジュアルな素材にすることでモダンなアティテュードが漂う。

また英国らしいキーワードもグラフィカルに浮かび上がる。イングリッシュガーデンを思わせる繊細なデイジーやカモミールモチーフのボトムス、歩くたびに雨のようにしっとりと輝くフリンジ、そしてタータンチェックをビーズ刺繍で表現したルックは圧巻。どれも日常のリアルなワードローブをグッチの誇る職人技でリュクスにモードアップしている。

ラストにかけてはパステルカラーのプリーツをあしらったガウンドレスが席巻し、特にレザーのボンバージャケットと合わせたルックが印象的だった。

アクセサリーの注目は70年代のアーカイブを着想源に現代へと再解釈した“グッチ ブロンディ”バッグや、モデルがラフに抱えるジェスチャーが印象的だったスーパービッグなホーボーバッグ。

足元は新作のホースビットが幅広くラインナップ。ソフトなバレエシューズから、つま先部分をプロテクトしたトゥシューズ型まで、ヒールの一切ないフラットソールでクリーンに仕上げられている。

サバトのシグネチャーともいえるチョーカースタイルも健在。パールのチョーカーネックレスと、ブラウスのさらりとなびくボウタイが首元で軽やかに溶け合った。

そしてショーの音楽を担当したのは、イギリス出身のDJ、マーク・ロンソン。ブロンディの名曲『ハート・オブ・グラス』から、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの『パワー・オブ・ラブ』でフィニッシュ。アフターパーティのDJも担当し、ロンドンの夜を華やかに彩った。

GUCCI
グッチ ジャパン クライアントサービス
TEL/0120-99-2177
URL/www.gucci.com

Photos: Courtesy of Gucci Text: Shiori Kajiyama

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