世界中で知られる風景写真家、マイケル・ケンナの写した日本 | Numero TOKYO
Art / News

世界中で知られる風景写真家、マイケル・ケンナの写した日本

Red Crown Crane Feeding, Tsurui, Hokkaido 2005 ©Michael Kenna
Red Crown Crane Feeding, Tsurui, Hokkaido 2005 ©Michael Kenna

日本経済新聞社とフィナンシャル・タイムズの両者が共催した写真展「JAPAN / A Love Story 100 Photographs by Michael Kenna」が、東京・代官山の代官山ヒルサイドフォーラムにて開催中だ。世界中で50年以上に渡り写真を撮り続け、風景写真家として世界的に知られるマイケル・ケンナを紹介する。

風景写真家として世界中を撮り続けるマイケル・ケンナ(1953年、英国・ランカシャー生まれ)。ロンドンのビクトリア&アルバート博物館、フランス国立図書館、サンフランシスコ近代美術館、東京都写真美術館など、100以上の美術館に所蔵され、世界で最も作品がコレクションされている写真家の一人だ。日本では京都、奈良、北海道などの風景写真で知られており、日本をテーマにした写真集も数多く出版。日本に対する徹底したイメージの表現と探究は、彼の最も著名で優れた作品のひとつとして知られている。

Michael Kenna ©Tsuyoshi Kato
Michael Kenna ©Tsuyoshi Kato

本展は、2015年にパートナーシップを結んで以来、様々な分野で協力してきた日本経済新聞社とフィナンシャル・タイムズによって開催。マイケル・ケンナが初来日した1987年からの未公開・新作を含む約100点で構成し紹介する。オリジナルのゼラチン・シルバー・プリントは作家自らがプリントしたものだという。北海道、京都、奈良、鎌倉、四国など、全国各地の日本の風景を紹介する本展は、ケンナの「日本へのラブストーリー」だという。

Field of Sticks, Kamikawa, Hokkaido 2023 ©Michael Kenna
Field of Sticks, Kamikawa, Hokkaido 2023 ©Michael Kenna

Sadakichi's Docks, Otaru, Hokkaido 2012 ©Michael Kenna
Sadakichi's Docks, Otaru, Hokkaido 2012 ©Michael Kenna

なお会場ではフランスの映像作家リシャール・ボネによる、ケンナの日本での活動を捉えたユニークな映像も上映。さらに展覧会カタログはアートディレクターの田口英之がデザインし、アート写真で知られるナツラエリ・プレスが出版する。

デジタルカメラを使わずモノクロフィルムによって切り取られる構図は、独特の緊張感をたたえ、さらに自らの手によるプリントテクニックによって静謐で神秘的な世界観が生み出されている。本展は東京での開催を皮切りに、ロサンゼルス・ロンドンの3都市を巡回。この機会をぜひお見逃しなく。

Snow Fence, Shosanbetsu, Hokkaido 2004 ©Michael Kenna
Snow Fence, Shosanbetsu, Hokkaido 2004 ©Michael Kenna

※掲載情報は4月26日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「JAPAN / A Love Story
100 Photographs by Michael Kenna」

期間/2024年4月17日(水)〜5月5日(日)
会場/代官山ヒルサイドフォーラム
住所/東京都渋谷区猿楽町 18-8
時間/11:00〜18:00(最終日は 17:00閉館。入館は閉館の30分前まで)
URL/www.peterfetterman.com/japanalovestory/

Text:Akane Naniwa

Magazine

JANUARY / FEBRUARY 2025 N°183

2024.11.28 発売

Future Vision

25年未来予報

オンライン書店で購入する