ファッション写真の先駆者、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン日本初の大規模個展 @シャネル・ネクサス・ホール
Art / Feature

ファッション写真の先駆者、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン日本初の大規模個展 @シャネル・ネクサス・ホール

『White piqué hat by CHANEL, white bag by Schiaparelli』1936年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives
『White piqué hat by CHANEL, white bag by Schiaparelli』1936年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives

約100年前、確かな美意識と新たな感性で、ファッション写真の新時代を開いた希代の才能。ガブリエル・シャネルとの交流をはじめ、歴史に輝く作品群が日本で初めて公開される。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年4月号掲載)

『Toto Koopman, Evening dress by Augustabernard』1934年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives
『Toto Koopman, Evening dress by Augustabernard』1934年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives

1920〜30年代、花の都パリ。新しい芸術が次々と芽生え、まばゆい輝きを放つなか、ファッションと写真の表現もまた、飛躍の時を迎えていた。ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン(1900-68)、ロシア・サンクトペテルブルク生まれ。パリで画家に師事し、ガブリエル・シャネルやマン・レイらと交流。その後『ヴォーグ・パリ』で撮影セットや背景制作に携わるうち、写真家に抜擢。チーフフォトグラファーとして、当時の常識を打ち破る革新的な表現を打ち出していく。

『Divers, Swimwear by Izod』1930年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives
『Divers, Swimwear by Izod』1930年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives

その代表作が、水着姿の男女の写真。ファッション写真は一人のモデルを対象に、屋内で作り込んで撮影するもの。その前例を覆し、屋外で、複数のモデルを起用、顔を背けたポーズを取らせる──極めて斬新な試みだった。スタジオ撮影でも「モデルは女性であり、石膏像ではない」との言葉どおり、自然な動きと佇まいを表現。

『Gabrielle Chanel』1939年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives
『Gabrielle Chanel』1939年 ⒸThe George Hoyningen-Huene Estate Archives

数多くの芸術家と親交を深め、特にシャネルとは35年に『ハーパーズ バザー』へ移籍後も、多くのルックを手がけている。二人の出会いから100年を経て、日本で開催される作家初の大規模展覧会。その歴史的な輝きに、あなたは何を感じるだろうか。

ジョージ ホイニンゲン=ヒューン写真展「Master of Elegant Simplicity」 
歴史的ファッション写真家の、日本で初となる大規模展示。代表的なファッション写真に加え、著名人のポートレイトや旅先の風景など約65点を展示する。

会期/2024年2月7日(水)〜3月31日(日)
会場/シャネル・ネクサス・ホール
住所/東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
TEL/03-6386-3071
URL/nexushall.chanel.com/
※最新情報は上記サイトを参照のこと。

Edit & Text: Keita Fukasawa

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DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

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