舘鼻則孝ディレクション「江戸東京リシンク展」 今年は重要文化財の旧岩崎邸庭園で開催
現代アーティストの舘鼻則孝(たてはな・のりたか)がディレクションする「江戸東京リシンク展」が今年も待望の開幕を迎える。東京・湯島の旧岩崎邸庭園にて、2024年3月1日(金)〜10日(日)まで。
花魁(おいらん)の高下駄から着想を得た『ヒールレスシューズ』でその名が知られる、現代アーティスト・舘鼻則孝(たてはな・のりたか)。歴史や伝統の再考によって未来への可能性を示した姿勢は世界で高く評価され、あのレディー・ガガがヒールレスシューズを愛用して話題を呼んだほか、アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館やイギリス・ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館など、世界有数の美術館でも、舘鼻の作品が永久収蔵されている。
そんな舘鼻は、独自の創出プロセスを基点として、これまでに伝統工芸や伝統芸能と数多くのコラボレーションを実現。“過去と現在をつなぐ”活動に力を注いできた。2021年からは、江戸・東京の伝統に根差した技術や産品を世界に発信する「江戸東京きらりプロジェクト」の一環として、展覧会「江戸東京リシンク展」のディレクションを手がけている。
今年で4回目の開催となる本展「江戸東京リシンク展 -旧岩崎邸庭園でみる匠の技と現代アートの融合-」では、舘鼻による新作のほか、東京の伝統産業事業者が保有する貴重な資料を展示。国の重要文化財・旧岩崎邸庭園を舞台に、作品と歴史的な空間が共演する。
参加する伝統産業事業者は、「伊場仙」(江戸うちわ・江戸扇子)、「宇野刷毛ブラシ製作所」(江戸刷毛・東京手植ブラシ)、「建松」(江戸組子)、「丸久商店」(新江戸染)、「宮本卯之助商店」(和太鼓)、「龍工房」(東京くみひも)。また、「金唐紙研究所」(金唐革紙)が特別協力し、舘鼻とのコラボレーションを実現させた。
伝統産業の本質的な魅力に触れる機会をとおして「伝統を次の100 年に残していくために、今、私たちが何をなすべきか」を問いかける本展。
作品を通して、ともに考えてみたい。
※掲載情報は2月28日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
江戸東京リシンク展 -旧岩崎邸庭園でみる匠の技と現代アートの融合-
会期/2024年3月1日(金)〜3月10日(日)
会場/旧岩崎邸庭園
住所/東京都台東区池之端1-3-45
時間/9:00〜17:00(最終入園は、16:30まで)
休館/会期中無休
入場料/一般 400円、65歳以上 200円(「旧岩崎邸庭園」への入園料)
※小学生以下・都内在住・都内在学の中学生は無料
TEL/03-3823-8340(旧岩崎邸庭園サービスセンター)
URL/edotokyokirari.jp/news/life/edotokyorethink2024/
Text : Manami Abe