「須藤玲子:NUNOの布づくり」展が水戸芸術館現代美術ギャラリーにて開催中 | Numero TOKYO
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「須藤玲子:NUNOの布づくり」展が水戸芸術館現代美術ギャラリーにて開催中

『糸乱れ筋』に用いられるニードルパンチ機(部分) 展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong
『糸乱れ筋』に用いられるニードルパンチ機(部分) 展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong

テキスタイルデザイナー須藤玲子と、須藤が率いるテキスタイルデザイン・スタジオ「NUNO」の活動を紹介する展覧会「須藤玲子:NUNOの布づくり」が、茨城・水戸にある水戸芸術館現代美術ギャラリーにて開催中だ。

1983年に「NUNO」の設立に参加して以来、約40年間デザインディレクターとして創造性と実用性に富んだテキスタイルを生み出してきた須藤玲子。日本の伝統的な染織技術と現代の先端技術を組み合わせることや、従来にない素材をテキスタイルに取り入れること、また産業の持続可能性にも目を向けるなど、テキスタイルデザインの分野において世界の第一線を走り続けてきた。

本展では、須藤の代表作を通してその創作の姿勢を伝えるとともに、NUNOのテキスタイルを世に送り出してきた日本各地の工場にも焦点を当て、「布づくり」を支える創造的かつ技術的なプロセスを包括的に紹介する。普段見ることができない、アイデアの着想源から原材料やドローイング、製作サンプル、職人との試行錯誤や生産の過程など、NUNOの布が「できるまで」の舞台裏を大公開する画期的な展示となる。

『カラープレート』の制作資料 展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong
『カラープレート』の制作資料 展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong

須藤玲子『カラープレート』1997年 撮影:林雅之
須藤玲子『カラープレート』1997年 撮影:林雅之

また会場内の大空間は、色とりどりのNUNOオリジナルテキスタイルを用いたインスタレーション「こいのぼり」の姿も。同作は、展示空間のデザイン等で国際的に知られるアドリアン・ガルデールによって考案され、これまでに東京の国立新美術館(2018年)、ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ舞台芸術センター(2008年)、フランスのギメ東洋美術館(2014年)など世界各地で人々を魅了してきたという。本展に合わせ、水戸藩に由来する染色技法「水戸黒」の再生に取り組む市内の職人とともに、特別なこいのぼりも制作されたのでこちらもチェックしたい。

須藤玲子&アドリアン・ガルデール『こいのぼり』2008/2019(部分) 展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong
須藤玲子&アドリアン・ガルデール『こいのぼり』2008/2019(部分) 展示風景:「Sudo Reiko: Making NUNO Textiles」CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong、2019-2020 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)Hong Kong

また、美術館にある磯崎新設計によるシンボルタワーをモチーフにデザインした新作テキスタイルも初公開となる。会期中はギャラリーツアーや、作家本人によるワークショップも行われるので、詳細はウェブサイトにて確認を。

展示風景:「MAKING NUNO: Japanese Textile Innovation from Sudo Reiko」Japan House London、2021 ©Japan House London
展示風景:「MAKING NUNO: Japanese Textile Innovation from Sudo Reiko」Japan House London、2021 ©Japan House London

※掲載情報は2月22日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「須藤玲子:NUNOの布づくり」
会期/2024年2月17日(土)~5月6日(月・振休)
会場/水戸芸術館現代美術ギャラリー、広場
住所/茨城県水戸市五軒町1-6-8
料金/一般900円、高校生以下/70歳以上、障害者手帳などをお持ちの方と付き添いの方1名は無料 ※要学生証、年齢のわかる身分証明書
時間/10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館/月曜 ※祝日の場合は翌火曜
URL/www.arttowermito.or.jp/

Text:Akane Naniwa

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