森山未來や串野真也ら9名×京菓子職人 9名の展覧会が京都で開催
京都市・上京区の有斐斎弘道館にて、2013年から公募展として行われてきた「京菓子展」の10周年を記念し、特別展が開催される。俳優、現代アーティスト、写真家、ファッションデザイナーなどさまざまな分野で活動する9名が亭主となり、京菓子職人とコラボレーションする試みだ。
近代以前の日本の教養文化、また生活のなかに満ちていた総合知としての芸能・芸術文化について紹介するため、2013年に開始し、2015年より公募による展覧会として、毎年秋に開催されてきた「京菓子展」。一般の参加者がデザインした菓子を、プロの職人がつくり展示する「デザイン部門」と、実際に菓子をつくる人による「実作部門」の2つの柱を立て、小学生からプロの職人までと幅広い人々が参加。全国各地で新たな菓子作家が誕生するなど、話題を呼んできた。
10周年を記念する本展では、さまざまな分野で活躍する9名が、茶席における「亭主」となり、職人と対話しながら、大切なお客さまを迎えるためにあつらえた菓子を公開。なお、会場では展示作品の中から数種の菓子を、抹茶とともにいただくことができる。
参加するのは、天野喜孝(画家/イラストレーター) ×植村健士(有職菓子御調進所 老松/京菓子展 2018年 大賞 ほか)や、串野真也(ファッションデザイナー/アーティスト)×金谷亘(京菓子司 金谷正廣)、森山未來(俳優/ダンサー)×杉山早陽子(御菓子丸)、ヤノベケンジ(現代美術作家/京都芸術大学教授) ×中丸剛志(有職菓子御調進所 老松/京菓子展 2022年 京都市長賞 ほか)、ルシール・レイボーズ(写真家/KYOTOGRAPHIE共同創設者)×髙家裕典(御菓子司 聚洸)ほか4組。
(参考)あの人が提案する“写真のある暮らし” file. 2 ルシール・レイボーズ & 仲西祐介
一席ごとに、相手を思い、自然との対話を繰り返しつつ、その日その時、その場所、その人だけのためにつくられる「食べる芸術」である京菓子。それぞれの亭主がどのように客をもてなし、また職人はどのようにその思いに応えるのか。京菓子を通して人と人のあいだに紡がれる物語を五感で楽しむ機会となりそうだ。
※掲載情報は1月28日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
京菓子展10周年特別展「京菓子展 一席一菓 あつらえのかたち」
会期/2024年1月28日(日)~2月12日(月・祝)
場所/有斐斎弘道館
住所/京都市上京区上長者町通新町東入る元土御門町 524-1
時間/10:00〜17:00 ※最終入館16:30まで
料金/入館券(京菓子と抹茶付き) 大人2,500円、学生2,000円(要予約)
入館のみ大人1,000円、学生500円
本会場限定セット 3,500円(要予約)※入館券(京菓子と抹茶付き)と特別限定菓子のセット
寄付セット10,000円(要予約)※本会場限定セットに懐紙、有斐斎弘道館への寄付を加えたセット
URL/issekiikka.kyogashi.jp/
特別呈茶
会場/旧三井家下鴨別邸
住所/京都市左京区下鴨宮河町58-2
開館時間/9:00〜17:00 ※最終入館16:30まで
休館日/水曜
入館料/大人 平日500円 土日祝日600円、中高生300円、小学生200円
呈茶料/過去に受賞した京菓子と抹茶 1,000円
Text:Akane Naniwa