フォトグラファー 岩澤高雄×アーティスト NAZEによる実験的な展覧会「さぁ、さよなら」 | Numero TOKYO
Art / News

フォトグラファー 岩澤高雄×アーティスト NAZEによる実験的な展覧会「さぁ、さよなら」

小誌でもおなじみのフォトグラファー岩澤高雄が、グラフィティ出身の注目アーティストNAZEのコラボレーションによる展覧会「さぁ、さよなら」を開催する。

01 | 04

今回展示される作品は、岩澤(Instagram:@takaoiwasawa)が夜の街を歩きながら撮ってきた写真のネガに、NAZE(Instagram:@naze.989)がアートワークを施して表現したアナログプリント。写真という複製できるメディアの優位性を手放し、二人のセッションを通じてアート的強度を高めるという試みだ。

また、希少性を高めながらも1点20,000円+税という、いわば暮らしに寄り添うような価格で販売する。

NAZEくんと色々なところにこだわり作りました。
角度を変えると色々な景色が見えてそれが心地よかったりわからなかったり。
自由に楽しんでってください。

──Iwasawa Takao

印刷された写真の上に絵を描くことを何度かしてきたけど、どこかいつも申し訳なさと、物足りなさがあった。相性もあるけど、人と一緒に絵を描いたり物を作ることは嫌いじゃない、むしろ楽しめる方だ。ただ写真となるといつも終わりは自分のターンで、僕の絵の上からアクションがあるわけじゃない。それが物足りなさの原因なのかもしれない。そんな時、タカオさんはネガに直接ペイントする事を提案してくれた。それがきっかけで猛スピードで作品が出来上がって行った。結構いい作品が生まれる瞬間って瞬発的な時だ。考える前に描き出された曲線とネガの破壊、それを暗闇の中、再構築し時間をかけ現像する。

「さぁ、さよなら」と皮肉と愛情を込めてそれを手放した時、三茶の夜をまた思い出した。

短い期間ですが、良い空気感なので是非見に来て下さい。

──NAZE

なお、会場ではシルクルクリーンプリントの上から一点ずつスプレーで加工したオリジナルのロンT(¥10,000+税)も受注生産で販売する。

見慣れた住宅街の夜の景色、見覚えのあるようなないような道、壁、窓、灯り……アーティストの視点でツイストされたイメージは、あなたの目にはどんなふうに映るだろうか。ぜひ会場で確かめて。

IWASAWA TAKAO × NAZE EXHIBITION
「さぁ、あよなら」

会期/2023年11月3日(金祝)〜11月12日(日)
時間/15:00〜21:00(平日) 14:00〜21:00(土日祝)
会場/MATTER
住所/東京都千代田区平河町1-8-9 B1F
Instagram/@matter.tokyo

Text:Chiho Inoue

Magazine

JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

One and Only

私のとっておき

オンライン書店で購入する