軽やかに融合し、暖かな光に包まれた「Louis Vuitton」2024春夏コレクション
2023年10月2日、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)の2024 ウィメンズ 春夏コレクションが発表された。アーティスティック・ディレクターのニコラ・ジェスキエールによる本コレクションは、シャンゼリゼ通り103番地にある19世紀のアール・ヌーヴォーな歴史的建造物で開催。
壁も床も柱も、建物内部はオレンジ色のシートに包まれ、まるで”熱気球がシャンゼリゼ通りに降り立った“かのよう。暖かみのある光に満ちた空間に、ザホ・デ・サガザン(Zaho de Sagazan)の歌声が広がり、やがてゆったりとしたレザーのブルゾンと軽やかに揺れるロングスカートのファーストルックが登場した。
会場には、ルイ・ヴィトン メンズのクリエイティブ・ディレクターを務めるファレル・ウィリアムスをはじめ、アンバサダーを務めるStray Kidsのフィリックス、NewJeansのヘイン、ゼン、デイヤ、ケイト・ブランシェット、レア・セドゥ、日本からは広瀬すず、ローラとKōki,、そして中田英寿らが訪れた。
光沢感のあるテキスタイル、チェックやストライプのグラフィカルな組み合わせ、そしてアクセントとなる幅広ベルト。また、かつての旅行者風のカメラバッグや、ストライプのパジャマシャツ、ミニスカートに合わせた白色タイツなど、旅のエスプリや、いくつもの時代を思わせるヴィンテージのスタイルコードが、深いオマージュと共に再解釈されている。
ルックに合わせた、ユニセックスモデルとして刷新された新生ウォッチ「タンブール」もぜひチェック。こちらは2002年に誕生し、今年7月に初の自社製ムーブメントとケース一体型のブレスレットとして登場した。また、持ち手の片側だけを持つスタイルで現れたアイコンバッグ「アルマ」や、親指だけが出ているオープントゥのサンダルも話題に。
軽さを感じさせる素材と、ビックシルエットやハードなアイテムの融合。終盤にかけては、ビーズ刺繍でストライプを描いたシャツや、織り上げたツイード風の千鳥格子のジャケットなど、手仕事による贅沢なテクスチャーを持つ華やかなルックへと続く。
舞台美術は、プロダクション兼デザイナーのジェームズ・チンランドとのコラボレーション。会場全体の壁を覆うインスタレーションは、再生材料や再生可能材料を用いたインフレータブルな作品で知られるPeniqueプロダクションと手がけた。
自由な旅の象徴でもある気球の内側のような、膜に包まれ穏やかな光に満ちた空間でのコレクション。現代の感性で歌い上げるフランスの注目アーティスト、ザホ・デ・サガザンの世界とも融合し、ニコラ・ジェスキエールの描く未来の一端が感じられるショーとなった。
ゲストとして訪れたフィリックスのリポート&パリ滞在記もぜひ!
LOUIS VUITTON
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
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URL/louisvuitton.com
Text:Hiromi Mikuni