韓国と日本の歴史を、チェーホフの翻案を通して見つめる『外地の三人姉妹』再演!
チェーホフの戯曲『三人姉妹』を、〈第12言語演劇スタジオ〉のソン・ギウンが翻案し、〈東京デスロック〉の多田淳之介が演出を手がけた話題作『外地の三人姉妹』が、11月29日(水)より、3年ぶりにKAAT 神奈川芸術劇場にて再演。初演に引き続き、日韓の俳優陣の出演に加え、今回は新たな出演者を迎え、さらに多角的な視点を意識して戯曲を改訂。よりブラッシュアップした作品となる。
ロシア革命前夜、帝政ロシア末期の田舎町を舞台にしたアントン・チェーホフの戯曲『三人姉妹』。これを、日本統治時代の朝鮮半島北部に暮らす、亡くなった将校の息子と三人姉妹の物語に翻案したのが『外地の三人姉妹』だ。
1930年代、日本軍が駐屯している朝鮮半島北部の都市で、亡くなった将校の息子と三人姉妹が屋敷で暮らしている。息子は朝鮮の女性と結婚し、姉妹はいつか故郷である東京に戻ることを夢見ているが…。
演出を手掛けるのは、古典から現代戯曲、ダンス、パフォーマンス作品まで幅広く手がける〈東京デスロック〉の多田淳之介。翻案・脚本は韓国の劇団〈第12言語演劇スタジオ〉芸術監督のソン・ギウン。2人はこれまでも日韓共同制作を重ねており、2013年にチェーホフの『かもめ』を日本統治下の朝鮮を舞台に翻案した『가모메 カルメギ』は、韓国で最も権威のある東亜演劇賞において「作品賞」「演出賞」「視聴覚デザイン賞」を受賞。多田淳之介は初の外国人演出家による正賞受賞となった。
今作は2020年にKAAT 神奈川芸術劇場で初演し、大きな話題を呼んだが、コロナ禍で渡航の制限があり、ソン・ギウンの来日が叶わなかった。3年ぶりとなる今回の上演では、彼の待望の来日に加え、韓国側キャストは、ドラマ『カジノ』やミュージカル・映画などにも出演するイ・ソンウォン、映画『悪の偶像』に出演するアン・タジョンが今回も出演。さらに、日本側キャストでは『焼肉ドラゴン』などの日韓共同作品に出演経験のある佐藤誓を新たに迎える。
KAAT 神奈川芸術劇場は、2021年4月に劇作家の長塚圭史が芸術監督に就任して以来、シーズン制を導入している。2023-2024メインシーズンのタイトルは、「貌(かたち)」だ。目にみえる「かたち」、触れて確かめる「かたち」、聞こえてくる「かたち」など、様々な角度から「かたち」についての思考を深めるラインナップが続くが、異なる視点や立場から日韓の過去と現在を見つめる『外地の三人姉妹』からは、どんな「かたち」が浮かび上がってくるだろうか。
KAAT×東京デスロック×第12言語演劇スタジオ
『外地の三人姉妹』
原作/アントン・チェーホフ『三人姉妹』
翻案・脚本/ソン・ギウン
演出/多田淳之介
翻訳/石川樹里
出演/伊東沙保、李そじん、亀島一徳、原田つむぎ、アン・タジョン、夏目慎也、佐藤誓、大竹直、田中佑弥、波佐谷聡、松﨑義邦、イ・ソンウォン、佐山和泉、鄭亜美
会場/KAAT 神奈川芸術劇場<大スタジオ>
日程/11月29日(水)〜12月10日(日)
料金/一般 5,500円、神奈川県民割引(在住・在勤)¥4,900、U24チケット(24歳以下)¥2,750、高校生以下割引 ¥1,000、シルバー割引(満65歳以上)¥5,000
※全席指定・税込 ※神奈川県民割引はチケットかながわの電話・窓口にて取り扱い(前売のみ、枚数限定、要住所確認)
※U24、高校生以下、シルバー割引はチケットかながわの電話・窓口・WEBにて9月30日より取り扱い(前売のみ、枚数限定、要証明書)
※上演時間約3時間(休憩あり) ・開場は開演の30分前
※日韓二カ国語上演、日本語字幕付き
問い合わせ/チケットかながわ
TEL/0570-015-415(10:00〜18:00)
www.kaat.jp/d/ThreeSisters2023
主催・企画制作/KAAT 神奈川芸術劇場
企画協力/東京デスロック、第 12 言語演劇スタジオ
共催/横浜国際舞台芸術ミーティング実行委員会(YPAM2023 連携プログラム)
後援/駐日韓国大使館 韓国文化院、公益財団法人 日韓文化交流基金