杉本博司の新作による“火遊び”展がギャラリー小柳にて開催
現代美術作家・杉本博司による、写真の印画紙に書を書いたシリーズの新作展が開催。「杉本博司 火遊び Playing with Fire」は、東京・銀座のギャラリー小柳にて2023年10月27日（金）まで。
写真を軸にして、建築、彫刻、古美術蒐集、舞台芸術、書と多岐にわたる活動領域によって、世界のアートシーンで地位を確立してきた杉本博司。小誌「Numéro TOKYO（ヌメロ・トウキョウ）」も常に注目し続けてきた存在だ。（※1）
その表現は領域を超えつつも、時間の性質や人間の知覚、意識の起源といったテーマを一貫して探求している。
（※１）参考記事：Numero.jp「時間を映し出すアートの地平 【1】杉本博司」
そんな杉本の新作展「杉本博司 火遊び Playing with Fire」では、本来写真の現像に使用する印画紙に、現像液や定着液で書を書いた作品シリーズ「Brush Impression」より、『火』などの新作を公開。時に燃え上がり時に灰となって静まるさまざまな火の姿を物語るように、会場には「炎」や「灰」も紛れ込む。
本シリーズは、コロナ禍に使用期限を迎えた大量の印画紙を用いて、写真の現像を行う薄暗い暗室の中で制作されたもの。筆を使い分け、筆跡に多様な質感を与えながら、まるで火遊びをするかのように「火」を無数に書き続けたという。
日本を代表する現代美術作家・杉本博司による、暗室での“火遊び”。ぜひ、お見逃しなく。
※掲載情報は9月15日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
杉本博司 火遊び Playing with Fire
会期／2023年9月5日（火）〜10月27日（金）
会場／ギャラリー小柳
住所／東京都中央区銀座1-7-5 銀座小柳ビル9F
料金／無料
時間／12:00–19:00
休館／日・月曜日、祝日
TEL／03-3561-1896
URL／www.gallerykoyanagi.com/jp/exhibitions/
Text : Manami Abe
