コロナ禍に生まれたAKI INOMATAの新プロジェクトが公開中
注目のアーティスト、AKI INOMATAの進行中のプロジェクト『昨日の空を思い出す』が、東京・外苑前のMAHO KUBOTA GALLERYにて公開中。コロナ禍での日常から着想したシリーズだ。
「人間以外の生きものや自然との関わりから生まれるもの、あるいはその関係性」をテーマに、作品を制作するAKI INOMATA。国内外での個展や芸術祭に参加し、本誌でも注目するアーティストのひとりだ。
表題の『昨日の空を思い出す』は、水を湛えたグラスの中に前日の空模様を再現する作品。2020年から継続する進行形のプロジェクトであり、グラスの中の液体に別の液体を3Dプリントする技術の開発を経て実現した。
コロナ禍における行動制限が日常化した中、自室の窓から空を眺める時間から構想を得たという本作。AKI INOMATAは、コロナをきっかけに当たり前のように途切れなくつながっていた日常が異質なものになったことで「昨日と同じ今日は来ない」と強く感じたのだという。
会場ではテーブルに置かれたグラスの中に昨日の空模様を眺めることができる作品や、グラスの様子を記録した写真作品が公開。鑑賞者は絶え間なく流れる時間の中での一瞬一瞬の「いま」を強く意識することになるだろう。会期は9月16日（土）まで。
※掲載情報は9月3日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
AKI INOMATA「昨日の空を思い出す」
会期／2023年8月25日（金）〜9月16日（土）
会場／MAHO KUBOTA GALLERY
住所／東京都渋谷区神宮前2-4-7
開館時間／8月25日（金）、8月26日（土）14:00〜19:00
8月29日（火）〜9月2日（土）14:00〜19:00
9月12日（火）〜9月16日（土）14:00〜19:00
URL／www.mahokubota.com/
Text：Akane Naniwa
