「ニュールック」から「ニューウェーブ」へ。「DIOR」2024年サマー メンズ コレクションを発表
ディオールが、6月22日(金)午後3時 (現地時間)に2024年サマー メンズ コレクションを発表した。
パリのエコール・ミリテールで開催されたショーは、ポップアップ式の床からモデルが登場。近未来的なムードで幕を開けた会場にはASTROのチャウヌ、オレールサン、J BALVIN、ロモンといった華やかなセレブリティに加え、日本からは俳優の竹内涼真、サッカー選手の田中碧やkemioなどが参加した。
キム・ジョーンズが就任して5年目、アニバーサリーイヤーとなる本コレクションは、歴代のクリエイティブ ディレクターから受けたインスピレーションと、彼のエッセンスを融合させる初の試みが実施されている。イヴ・サン=ローランが1959年のコレクションで提案したボリュームやスリット、プリーツ、ネックラインなどのディテール、ジャンフランコ・フェレの刺繍、マルク・ボアンのテクスチャーなど、彼らが生み出したシルエットを再解釈し、随所に散りばめられたディオールらしさにも注目したい。
ディオールのアイコンバッグである「レディ ディオール」にインスパイアされて登場した厚底のローファーや、2018年に復刻し今なお人気を誇る「サドル」バッグからはツイードやポップな蛍光色が登場。
中国宮廷の貴族女性の頭飾りに使われる「絨花」が添えられたハットは、コレクションの鮮やかなカラーパレットが彩っている。ハットデザイナーのスティーブン・ジョーンズとディオールのアトリエによって、伝統に新たな息吹を吹き込むように誕生した。
1947年の春夏コレクションで、クリスチャン・ディオールが発表した新たなシルエット「ニュールック」から、新たな時代を築く「ニューウェーブ」へ進化を遂げた今回のコレクション。キム・ジョーンズ就任から5年目という節目の年に、伝統と破壊を包み込み、軽やかで遊び心のあるモダニティ、機能性と気楽さを感じさせるコレクションとしてまとめ上げられた。
Text:Saki Tanaka