ロエベ、ミラノサローネにて『LOEWE Chairs』発表。素朴な椅子と手仕事が出合う | Numero TOKYO
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ロエベ、ミラノサローネにて『LOEWE Chairs』発表。素朴な椅子と手仕事が出合う

ロエベが、2023年のミラノサローネにて『LOEWE Chairs』を発表した。 織りや装飾の技術をいかし、素朴な「スティックチェア」が職人の手により、さまざまな素材によって再構築された。


 「スティックチェア」にはさまざまな形があるが、背もたれと脚部にスティックが用いられたシンプルな作りが特徴。農家などでよく見られる家庭用家具であり、最小限の道具で身近な材料を用いて、一般の人々が作ってきたバナキュラー・ファニチャーの一つでもある。最古の記録は10世紀まで遡ることができるというが、記録としてとどめられることは少なかった。



『LOEWE Chairs』では、アンティークを中心に集められた「スティックチェア」に、レザーやラフィアをはじめ、人工衛星に使用されるサーマルブランケットの箔など、さまざまな素材で織りを施した。フェルトや羊革(シアリング)で装飾し、ソフトな質感となった椅子もある。


そのほか、ベルギーのヴィンセント・シェパード社が製作した「ロイドルームチェア」も登場。「ロイドルーム」とは丈夫な織物の風合いを出す手法のことで、紙を巻きつけたワイヤーを編みあげる技術から生まれた。本プロジェクトでは天然繊維とレザーで「ロイドルームチェア」を製作し、キノコをモチーフにしたペイントを施した。ロイドルームの技法で織られたチェアは、ロエベのバスケット工芸の可能性を広げていくものだという。



また、ミラノサローネの展示期間中には、チェアの素材や技法からインスパイアを得た、バッグやレザーバッグも登場した。



世界のクラフトに注目し、その技術の価値を見出し、継承、発展させる取り組みを続けるロエベ。ミラノサローネでは、その眼差しを、工芸アートから日常のオブジェクトへと深く拡げている。手仕事と人間の発明へのリスペクトを持って、新たな表現につなげていく、そんな思いが伝わるコレクションとなった。

LOEWE
ロエベ ジャパン クライアントサービス
TEL/03-6215-6116
URL/loewe.com

Text:Hiromi Mikuni

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