フレンチ・スタイルとは何か？「Louis Vuitton」23-24年秋冬コレクション

コレクションの会場には、新アンバサダーに就任したNewJeansのヘインや、ゼンデイヤ、メンズ クリエイティブ・ディレクターのファレル・ウィリアムスらの姿も。日本からは、フレンド・オブ・ザ・ハウスのKōki,やローラなどが来場した。

ウィメンズ アーティスティック・ディレクターのニコラ･ジェスキエールが、今季テーマにしたのは、人々を魅力し続ける「フレンチ・スタイルとは何か？」というひとつの問い。

さまざまな要素を内包するフレンチ・シックを「いたるところから複数の流れが集まる、パリンプセストのような進化するファッション」と比喩した。“パリンプセスト”とは、もともと書かれていた文字を消し、別の内容を上書きした羊皮紙の写本のことで、高価な羊皮紙の再利用のために用いられていた方法。

コレクションでは、クラシックやフォーマルをベースにしたミックステイストのスタイルを提案。誇張されたシルエットやディテール、トロンプルイユ、トリコロールモチーフ、長すぎるベルトやマフラーなど、少しの違和感を残すことで、フレンチ・シックの本質をモダンに表現した。

新作バッグには、トリコロールカラーを配したもの、ルイ・ヴィトンの建物を精密に再現したもの、パリのストリートサインを模したものなども。

会場は、オルセー美術館のサロンを舞台に、アーティストのフィリップ･パレーノとプロダクションデザイナーのジェームズ･チンランドが演出を担当。ニコラ･ベッカーが創り上げたサウンドイリュージョンをベースに、謎めいた“フレンチ物語”を披露した。