唯一無二のデザインと出合う企画展「The Original」 | Numero TOKYO
Art / Post

唯一無二のデザインと出合う企画展「The Original」@21_21 DESIGN SIGHT

東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて、企画展「The Original」が開催中。デザインジャーナリストの土田貴宏(つちだ・たかひろ)が展覧会ディレクターを務める本展は、2023年6月25日(日)まで。


21_21 DESIGN SIGHTでは、「デザインは生活を楽しく、豊かにし、思考や行動の可能性を広げてくれるものである」という考えに基づいて、これまでに数々の展覧会を開催してきた。しかしそのなかで、ある懸念が浮上してきたという。情報があふれる現代においては、素晴らしいデザインに出合いたいと思う人々の意欲が薄れてきているかもしれない…。

そうした背景をもとに開催される本展「The Original」では、根源的な魅力と影響力を備え、そのエッセンスが後世にまで紡がれるほどの“The Original”なプロダクトの数々が紹介される。日本ではほとんど流通していないものも含め、家具や食器、テキスタイル、玩具など、知られざる名作から近年のプロダクトまで約150 点が集結する。

展示品のセレクションは、デザインジャーナリストの土田貴宏、日本が誇るプロダクトデザイナーの深澤直人、デザインにまつわる展覧会キュレーションを多数手がけてきた田代かおるの3名が、議論を重ねて厳選したもの。

左:ミケーレ・デ・ルッキ『セクレテッロ』(2016年、ユニフォー)、中央上:インゲヤード・ローマン『ウォーターカラフェセット』(2017年、木村硝子店)、右上:エンツォ・マーリ『フォルモサ』(1963年、ダネーゼ・ミラノ)、右下:ジャスパー・モリソン『ムーン ティーポット』(1997年、ローゼンタール)
左:ミケーレ・デ・ルッキ『セクレテッロ』(2016年、ユニフォー)、中央上:インゲヤード・ローマン『ウォーターカラフェセット』(2017年、木村硝子店)、右上:エンツォ・マーリ『フォルモサ』(1963年、ダネーゼ・ミラノ)、右下:ジャスパー・モリソン『ムーン ティーポット』(1997年、ローゼンタール)

左:ヨーゼフ・ホフマン『シリーズB(ワインデキャンタ)』(1914年、ロブマイヤー)、右上:ヴェルナー・パントン『パントノヴァ(コンケイヴ)』(1971/2019年、モンタナファーニチャー)、右下:フィン・ユール『FJ ボウル (サラダボウル スモール)』(1951/2015年、アーキテクトメイド)
左:ヨーゼフ・ホフマン『シリーズB(ワインデキャンタ)』(1914年、ロブマイヤー)、右上:ヴェルナー・パントン『パントノヴァ(コンケイヴ)』(1971/2019年、モンタナファーニチャー)、右下:フィン・ユール『FJ ボウル (サラダボウル スモール)』(1951/2015年、アーキテクトメイド)

本展の企画原案者である深澤直人は、「最近の社会がデザインに無頓着になったせいか、何がオリジナルで何が真似かなどはどうでもよくなってきてしまったきらいがある」と警鐘を鳴らす一方で、本展によって観る人に「オリジナルのすばらしさを感じて欲しいのと、一緒に感動を分かち合いたいのだ」と話す。

これまでもこれからも誰にも真似できない“オリジナル”の力を、ぜひ会場で感じてみてはいかが。

※掲載情報は3月20日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

21_21 DESIGN SIGHT 企画展「The Original」
会期/2023年3月3日(金)〜6月25日(日)
会場/21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
住所/東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内
料金/一般 1400円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下 無料
時間/10:00〜19:00
休館/火曜日(但し、3月21日は開館)
TEL/03-3475-2121
URL/www.2121designsight.jp/program/original/

Text : Manami Abe

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