日本のアートとデザインから人と自然の未来を考える展覧会@京都市
特別展「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」が、京都市の京都市京セラ美術館 新館 東山キューブにて開催中。さまざまな発想で注目を集める日本のアートやデザイン分野の気鋭の20作家を紹介する。
地球環境への意識の高まりやテクノロジーの進化など、人間社会のあり方が大きく変化する現代。本展は、デザインを軸としてリサーチと思索を重ねてきた川上典李⼦を企画・監修に迎え、人間や地球の歴史を意識しながら、柔軟な発想でめざましい活動を展開する日本のアート、デザイン分野の気鋭の20作家を取り上げる。
まずは日本の伝統をふまえながら、未来の生活のあり方を探る現代美術のクリエイターによる作品を紹介。アート、デザイン、ファッション、建築、映像などひとつの枠に収まることなく、制作過程も個人やコレクティブ、異分野のメンバーとのプロジェクトなど多岐にわたる。
また京都を拠点に革新的な活動を展開するチームも紹介する。細尾、公長齋小菅、中川木⼯芸、開化堂、金網つじ、朝日焼の未来を担う6名で結成された「GO ON」による、「日常で使われる『もの』の命を100年先につなぐためにいま何をなすべきか」をテーマとした取り組みに注目したい。
そのほかに、革新的な衣服づくりを提案するA-POC ABLE ISSEY MIYAKEのチームによる最新コレクションや、TAKT PROJECTのリサーチに基づく本展のためのインスタレーション、人⼯と自然の関係に着目した『glow ⇄ grow: globe』の会期中の変化も必見。ニューヨークで活動する田村奈穂の静謐に包まれたインスタレーションも日本初公開となる。
気鋭のクリエイターらによる展示デザインにも要注目を。過去と未来、自然と人⼯、情報環境と実社会といったさまざまな関係性を軽やかにつなぎ、再解釈する彼らの作品や活動。そこから世界が直⾯する激動の時代に求められる「創造へ向かう跳躍するエネルギー」を感じとってみては。
特別展「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」
会期/2023年3月9日(木)~6月4日(日)
会場/京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ
住所/京都市左京区岡崎円勝寺町124
時間/10:00~18:00(最終入場は17:30)
休館日/月曜(祝日の場合は開館)
料金/一般1,800円、⼤学・専門学校生1,500、高校・中学生1,100円、小学生600円、未就学児無料
URL/kyotocity-kyocera.museum/
Text:Akane Naniwa