カルティエ現代美術財団で ファブリス・イベールによる “アートな学校”が開校? | Numero TOKYO
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カルティエ現代美術財団で ファブリス・イベールによる “アートな学校”が開校?

Fabrice Hyber『L’Inventionde l’agriculture』(2022年) ©︎ Fabrice Hyber/ Adagp, Paris, 2022.
Fabrice Hyber『L’Inventionde l’agriculture』(2022年) ©︎ Fabrice Hyber/ Adagp, Paris, 2022.

フランス・パリのカルティエ現代美術財団にて、アーティストのファブリス・イベールによる絵画の大規模個展「The Valley」が開催中。2023年4月30日(日)まで。

アーティストにして起業家、詩人のファブリス・イベールによる注目の絵画展が開催。本展のために描き下ろされた約15点を含む、約60点の作品が一堂に会して、大規模なスケールで展示されている。

イベールの作品は、数学や神経科学、ビジネス、歴史、天体物理学のほか、愛や身体、生物の進化に至るまで、存在のあらゆる領域から着想を得ている。こうした多元性のルーツは、田園地帯に自ら種をまいて生み出した数十ヘクタールにおよぶ森。この森こそが、すべての作品の母でありインスピレーションの源になっているという。

Fabrice Hyber『Erotic Cannibal Leaves』(2001年) © Fabrice Hyber/ Adagp, Paris, 2022.
Fabrice Hyber『Erotic Cannibal Leaves』(2001年) © Fabrice Hyber/ Adagp, Paris, 2022.

Fabrice Hyber『9 dim』(2012年) © Fabrice Hyber/ Adagp, Paris, 2022.
Fabrice Hyber『9 dim』(2012年) © Fabrice Hyber/ Adagp, Paris, 2022.

カルティエ現代美術財団で開催されている本展「The Valley」は、木の種をまくのと同じように思考の種をまくことでアートを生み出し、作家の原風景である森の復元を試みるもの。さらに、“学校”をイメージしたという会場空間で、来場者はさまざまな教室を探検して学び、ベンチや机の前に腰掛けて作品を眺めることができる。

思考の芽吹きを感じ、アートな学校で新たな学びを得る本展。ぜひご堪能あれ。

※掲載情報は12月20日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

Fabrice Hyber 「The Valley」
会期/2022年12月8日(木)〜2023年4月30日(日)
会場/Fondation Cartier pour l’art contemporain(カルティエ現代美術財団)
住所/261 Boulevard Raspail, 75014 Paris
時間/11:00〜22:00(火)、11:00〜20:00(水〜日)
休館日/月曜日、年始(2023年1月1日(日)、2日(月・振休))
入場料/一般(26歳以上) 11ユーロ、13〜25歳 5ユーロ、学生(25歳以上) 7.50ユーロ
 ※詳細や各種割引についてはこちらを確認すること。
URL/www.fondationcartier.com/en/exhibitions#main

Text : Manami Abe

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