グレン・グールドを学んだ“AI”による小さな演奏会、ホテルグランバッハ東京銀座で | Numero TOKYO
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グレン・グールドを学んだ“AI”による小さな演奏会、ホテルグランバッハ東京銀座で

「バッハとウェルネスキュイジーヌで心身が癒されるステイ」をテーマに、2021年11月末にオープンした「ホテルグランバッハ東京銀座」。一周年を記念し、バー&ラウンジ「マグダレーナ」では、ピアニスト、グレン・グールドの演奏を学習したAIシステムによるピアノの自動演奏会が開催されている。2022年12月28日(水)までの毎夜、18時半、19時半、20時半の3回、10分ほどの小さな演奏会。

「マグダレーナ」には、ヤマハの自動演奏付きグランドピアノ「S6X-ENPRO」があり、いつもはサロンコンサートなども開催されているのだが、今回は「Dear Glenn」AIシステムによる約10分間の演奏を楽しむことができる。「Dear Glenn」とは、グレン・グールドの演奏音源や楽譜、様々なデータを解析し、グレン・グールドらしい演奏とは何かを追求するプロジェクト。グールドが演奏をしたことのない曲も楽譜があれば演奏可能で、さらに人間の演奏者の音を瞬時に解析し協調しながら、”グレン・グールドらしい”演奏で共演もできるのだという。

2022年はグレン・グールドの生誕90年、没後40年の記念すべき年。
館内では『グレン・グールド 坂本龍一セレクション[完全盤]』も販売されている。

コンサートでの生演奏よりも、録音で、メディアで音楽を届けることに情熱を傾けたグレン・グールド。そんな彼が「Dear Glenn」による自動演奏ピアノに出会ったなら、どんな反応をしただろうか。そもそもグールドらしさとはなんだろう、リズムの揺らぎとは、ピアノの生音が心地良いのはなぜ……もう、あれこれ考えず、ただ音に身を任せるのがいいかもしれない。

そして演奏のおともには、ぜひマグダレーナ特製「バッハカクテル」GG(グレン・グールド)バージョンを。今回は、バッハ演奏の第一人者でもあるバッハ・コレギウム・ジャパンの音楽監督・鈴木 雅明とクラシックソムリエ・田中 泰による監修で、「感性とロジックの融合」をテーマにしたオリジナルカクテルが味わえる。

華やかな12月の銀座から、一歩足を踏み入れ、バッハの音楽とピアノの音の心地よさで、一息ついてほしい。

グレン・グールドを学んだAIによるピアノ演奏会
期間/2022年11月24日(木)~12月28日(水)
時間/毎夜3回(18:30、19:30、20:30)
場所/
ホテルグランバッハ東京銀座 2F バー&ラウンジ「マグダレーナ」
住所/東京都中央区銀座5丁目13番12号
URL/www.grandbach.co.jp/ginza/

Text:Hiromi Mikuni

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