工芸を巡る北陸の秋旅を! 「GO FOR KOGEI 2022」開催
北陸を舞台に工芸の魅力を伝えるイベントとして2020年からスタートした「GO FOR KOGEI」が、今年も9月17日(土)から1か月以上にわたって開催。富山、石川、福井の北陸三県をまたにかけ、豊かな自然と歴史あるロケーションを舞台に、この地で育まれてきた奥深き工芸の魅力を伝える。
「GO FOR KOGEI 2022」のテーマは“感情をゆらす、工芸の旅”。20名もの作家が参加し、総合監修・特別展キュレーターに金沢21世紀美術館館長経験もある東京藝術大学名誉教授、練馬区立美術館長の秋元雄史を迎え、私たちと「もの」との関わり方をもっとも身近な芸術、工芸を介して掘り下げる。
富山の舞台は高岡市の勝興寺。12棟が重要文化財に指定されており、七不思議を持つ寺とも言われる。ここでは金沢の陶芸家、奈良祐希の新作白磁に、いけばな小原流五世家元の小原宏貴が花を活けるコラボレーションのほか、京都・西陣織を改革するアートプロデューサー、細尾真孝によるアーティストでプログラマーの古舘健とのイノベイティブな作品などが披露される。
石川は小松の那谷寺にて。ここはミシュラン グリーンガイドで一ツ星を獲得、白山の神を信仰し、新たに生まれ変わり罪を清められる「胎内くぐり」の聖地として知られる。古道具を素材に作品づくりを行う近藤七彩や、「光器」を代表作とする新里明士の作品などを見ることができる。
福井は越前市の大瀧神社、岡太神社で。越前和紙の産地だけあって、ここは紙の神様が祀られているのだという。こちらでは六本木百合香が越前和紙の製法のルーツとなった川上御前をテーマに、独自のポップな作風の絵巻物などが発表される。
このほか使われなくなった絵皿を石川県出身のシトウレイが厳選し、漆芸家、高橋悠眞が漆の変塗(かわりぬり)技法を施しアップサイクルした作品《re-LIFE》に、気鋭のカウンターフレンチ FIL D’OR 田川真澄シェフの料理がセッションする金沢町家でのプレミアムな一夜など、付随する興味深いイベントも多数。
このところ新たなオーベルジュなども続々オープンし、注目の北陸エリア。秋の美食とともに神秘的な空間とアートを楽しむ旅に出かけてみては?
北陸工芸の祭典「GO FOR KOGEI 2022」
会期/2022年9月17日(土)~10月23日(日)
会場/富山・高岡 勝興寺、石川・小松 那谷寺、
福井・越前 大瀧神社 岡太神社ほか
料金/共通パスポート 前売り1,800円(9月16日(金)まで)
当日券 2,000円(9月17日(土)から)
URL/goforkogei.com/
※掲載情報は9月12日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
Edit & Text:Hiroko Koizumi