シンディ・ローパー、中絶の権利を訴えた曲の新バージョンをリリース
シンディ・ローパーが1993年の曲『サリーズ・ピジョンズ』の新バージョンをリリースした。不法妊娠中絶で命を落としたティーンの女の子について歌った同曲、シンディは、先日「ロー対ウェイド」判決を連邦最高裁が撤回し、アメリカに住む多くの女性の中絶が制限、違法となることを受けて、新たなバージョンを制作、抗議の姿勢を示したかたちだ。
シンディはこう声明を発表している。「連邦最高裁の過激な決定により、今まさに相応しい曲となった『サリーズ・ピジョンズ』を再レコーディングしリリースする。私が子供だった頃、女性は生殖に関する自由が無かった。50年が過ぎ、私たちはタイムワープし、自分の身体を自分で管理する自由がはぎ取られることとなった」
5月にニューヨークで行われた中絶禁止を反対する抗議運動「プランド・ペアレントフッド・バンズ・オフ・アワ・ボディーズ」に参加していたシンディは、女性の自由が脅かされているとしてこう訴えていた。「この曲は1991年にメアリー・チャピン・カーペンターと作ったもので、空を飛ぶハトを見て、自分たちも翼を広げたいと夢見る2人の小さな女の子についての歌。彼女たちは自由を夢見た。けど女性の自由は今残念なことに大きな犠牲を払うことになっている。私たちが自分自身の身体を管理することができなければ、本当の自由などないわ」「私たちは2級市民になった。団結する必要がある。私たちの声を聞いてもらう必要が。特定の誰かではなく全ての人に平等を。今、一番助けが必要な人々と共に立ち上がる」
同曲の歌詞にはこうある。「ある夜、彼女はこっくりと頷いて逝ってしまった。裏通りの仕事(不法妊娠中絶)のせいで。目を閉じると、サリーのハトが飛んでいるのが浮かぶ。彼女はあの鳥たちを2度と見ることはない」